過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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292:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/12/10(月) 22:52:42.65 ID:WnCwMl9N0
>>291

「その南空ナオミが、燈馬想とは何者か?その質問の解を追い続けた。
もちろん、その基礎にはプロファイリングや識鑑によって、
少年がこの事件に深く関わっている可能性が極めて高い、
そう結論づけられるだけの合理的な分析があった筈」

「刑事事件でそのやり方が許されるのは、
あくまで確率の問題に過ぎないと言う大前提を付けた上でです」

「そう。それはあくまで確率論。それを絶対視して惑わされてはならない。
南空ナオミはそれを承知の上で追い続けた。
燈馬想が何を見て来たのか?それを問い、そして自らの目で確かめた彼女は、
この事件の真実を掴み取る事に成功した」

「それは、アニーさんの推測ですか?」

「私も、南空ナオミが見て来たものはおおよそ把握している。
そして、彼女が知りたかったであろうそれ以外の若干の事も。
そこからの眺めが何であったのか光であったのか果てしない暗闇ばかりだったのか?
経験豊富、とまでは言えなくても聡明で優秀な捜査官。
それは相手を、人を知る事が出来る、そんな彼女が何を感じ取ったのかを」

「南空ナオミやアニーさんに何が見えたのか、それは分かりません。
少なくとも法廷では私にだけ見える世界は意味を持たない。
裁判員が理解出来る形で示して現実に存在する事を証明して初めて意味を持つものです」

「そう、一つ一つの真実を積み重ねて結論を示す。それが法廷の役割。
そこに至るまでの補助線が引かれたと言うお話し。
少年がかつて関わり、南空ナオミが最後に追跡した二つの事件。
少なくとも南空ナオミはその先に真実を見た筈。私にもそれは見えた」

改めて、二人は机を挟んで向き合った。

「己の感情をゼロにして恐ろしい程に論理的な解を導き出す。
そうやって取捨選択して守るべきものは命を懸けてでも守り抜く。自覚すら無いままに。
どうやら悪い病気をこじらせたみたいね。
もっとも、あんなものを少年に見せた私が言えた事じゃないけど」

「僕が行った事の責任は僕が負うべきもの、アニーさんのせいじゃない」
「そう。それが少年が決めて少年が実行した事」


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