過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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302:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/12/17(月) 22:44:41.80 ID:J1J7jJSn0
>>301

 ×     ×

「燈馬想の自供に基づき、富樫慎二の遺体や凶器となったスノーグローブが引き揚げられました。
水原可奈の部屋を鑑識が徹底的に捜索して採取した僅かな血痕、毛髪と富樫慎二の遺体、
鑑定結果が一致しました」
「日本の科学捜査の水準であれば、
彼女の部屋に家宅捜索が入ればそういう結果が出る事は十分予測出来る」

「だからこそ、ですね。水原可奈が自ら名乗りでなければ、
水原可奈の部屋を捜索する事は至難の業でした。
仮に無理やり令状を取ったとしても、部屋で採取された微物のことごとくが
河川敷の遺体と不一致と言う事になれば、検察はむしろ手を引いてしまう。
改めて思い知りました。恐ろしい人物を相手にしていたのだと」

「実に論理的だ」

その言葉には、心なしか力がなかった。

「南空ナオミに関しても、遺体を遺棄した燈馬想の自供と捜索願に添えられた試料から
既に発見された身元不明遺体と同一人物である事を確認。水原可奈も殺害を自供しました。
富樫慎二事件の勾留期限切れを待って殺人と死体遺棄、
あるいは証拠隠滅の容疑で逮捕状を取る方針です」

「証拠隠滅は、自分の犯罪に関しては罪にならないだったか」
「はい。燈馬想も遺体と共に水原可奈が殺害に使ったナイフを持ち去った事を認めています。
隣、いいですか」
「ああ」

湯川が言い、内海が湯川の隣に腰掛ける。

「大筋において問題はないのだろうな。自分ではない二人を操縦出来ない状態である以上、
本気で科学捜査を行う警察を相手に余計な嘘をつくのは、
正に誰のためにもならない実に非論理的な自殺行為。その事を彼は熟知している筈だ」

「はい、そのままそういう状態です。燈馬想もそうですが、
水原可奈の記憶力も相当なものです。よくよく考えて調書を読み直すと、
それこそ燈馬想の頭の中に地図が入っていて
水原可奈の頭の中にはビデオカメラでも入っているのだろうかと」
「なるほど相性がいい筈だ。事によっては燈馬想を上回る天才だったのかも知れないな」
「そう思います」

内海薫が真面目に応じた。


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