過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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37:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/13(月) 00:23:49.81 ID:epxDVnkP0
>>36

 ×     ×

午後にワン切りらしき着信履歴に気が付いて夕方に可奈に電話を入れたが、
その後が予想外に遅くなってしまった。
冷蔵庫にボロニアソーセージがあった筈だ。それで腹を満たそう。
又、ろくなものを食べていない、と言う声がリフレインして、想はふっと笑みを浮かべる。

橋を渡れば自宅はもうすぐだ。
缶詰と、ソーセージでも焼いて、缶ビールを空けようか。ふと欄干から川面に視線を向ける。
足を止めた想が、右手で欄干を掴む。左手がぎゅっと想の口を押さえていた。
想が、ごくりと喉を鳴らす。
呼吸を整え、しゃきっと歩き出す。

「?」

又、刑事か?と思ったが、聞き込みの刑事が単独行動を取る事は少ない。
想がアパートの外階段の中程にいる人影に目をこらすと、その人影は右腕を掲げた。
把握した想は、右手を挙げる。

 ×     ×

「適当に座って下さい。こんなものしかありませんが」

自分の部屋に湯川を招き入れた想は、缶詰とグラスを用意する。

「あの国からアメリカに戻った、あの時以来か」
「そうですね」

湯川が用意した缶ビールをグラスに注ぎ、カチンと乾杯する。

「それで、誰が僕の住所を知っていたんですか?」

「最近、刑事と話しただろう。彼が大学の同期でね」
「ああ、そうだったんですか」
「物理学の関わる事件で時々アドバイスを、捜査協力と言ってもいい事をした事もある。
君も、昔はその方面で慣らした口だと聞いたが」
「そうですね。確かに、そういう事がありました」

そう言った想が、ぐいっとグラスを空けた。


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