過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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4:燈可奈弁 ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/09(木) 15:03:41.66 ID:gcH1Y9zQ0
>>3

「燈馬君」
「はいはい」

想が椅子を立ち、ノックされた玄関へと向かう。

「いつもすいません」
「うん」

隣室の水原可奈から煮物を受け取ってテーブルに向かう。
会話と言う程の会話はない、必要が無かったと言うのが正しい。
食事の前にけじめとして手帖に書き留める。

最初は、かつてが余りにも普通過ぎてなんとなく甘えてしまっていたが、
何しろ今自分が、つまり可奈が住んでいる所一つ考えても余裕などある筈が無い。
毎月、相応のものは無理にでも受け取らせる。

そして、相変わらず美味しい。
食事を終えて洗った食器を表に出しておく。
机に向かい、睡魔を待つ。
穏やかな一日だった。

 ×     ×

「へえー、美味しいものですね」
「気に入って頂けて何よりです」

現在の想のボスは、取引相手の反応に安堵を見せ、
我が社の社長から視線を向けられた想が小さく頭を下げる。
後は、本格的なモツ鍋を突きながら順当な席順に従いビールを注ぎ、しばし仕事半分の歓談と会食。
相手が想のかつての学友、かつ最大級の取引先であるため、
接待の段取りを想がつけると言う珍事に近い業務命令が実行されていた。

「なあ、トーマ」

トイレについて来たかつての学友が、想に声を掛けた。

「確かに、あの技術は凄い、感謝もしてる、が」

少なくともこの英語を理解出来る者がこの二人以外半径数メートルにいるとは思えない。


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