過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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84:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/08/29(水) 02:42:55.85 ID:7OWLv8JO0
>>83

 ×     ×

「ご馳走様でした」

座卓の前で、想が両手を合わせて頭を下げた。
取り敢えず想にその場を動くなと優には見張りを厳命して部屋を飛び出した可奈は、
戻って来るなり買い込んで来た材料を台所に広げ、
レンジして湯通ししたレトルトのご飯と缶詰のコンビーフとスープの素と刻み野菜を一煮込みして
丼にぶち込んでレンゲと一緒に差し出して現在に至っていた。


「えーと、つまり、唐突に一億円の数式のヒントを思い付いて、
それ以来あんな調子だったと」
「はい」

「こないだの登校日に帰って来てからずっと」
「はい」
「こないだの登校日って」

可奈がゴミ箱の食用ゼリー容器の概算も含め指折り数える。
その後で、優は胸倉を掴まれた兄の体が浮き上がるのを呆然と見守る。

「んー、とにかくお風呂入れといたから、今夜はお風呂入って寝る。
今寝ないとあんた普通に死ぬから。
明日の朝、優ちゃんと一緒にもっぺん来るからさ、今度こそ強制休養とかさせないでよ」
「はい、ご心配お掛けしました」
「じゃあ想、私いっぺんホテル戻るから」

 ×     ×

「こんな調子で、まあ、変わり者の兄ですから」

研究室を訪れた来客に、燈馬優はもう十何年前の思い出話を終えてあははと快活に笑う。

「それで、その研究を続けるために急遽進路を変更して渡米、MITに」
「そういう事ですね」


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