過去ログ - 魔法少女ほむら☆マギカ〜私の居場所〜 明るい魔まマほむらルート
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38:ちり紙 ◆B/tbuP0Myc[saga]
2013/01/05(土) 06:09:16.15 ID:2sSLdoRio
  ――翌日。

  自室の窓が吹き荒れる暴風で、ガタガタと音を立て揺すられるのを見つめながら、ほむらは椅子に腰かけていた。
 「……なんだろう。何だか胸騒ぎがする……」
  朝起きてからずっと胸の辺りがもやもやする。
  いつもの発作とは違う感覚にほむらが戸惑っていると、窓の外から聞き覚えのある猫の鳴き声が聞こえた。
 「エイミー!? どうしたの?」
  まどかが可愛がっていた黒猫が、まるで何かをほむらに伝えようとしているかのように鳴く。

 「もしかして、鹿目さんに何かあったの?」
  ほむらの問いを肯定するかのように一声鳴くと、エイミーはほむらに背を向けてほむらが追いつけるスピードで走り出す。
 「鹿目さん……っ」
  エイミーの後を追いかけて、ほむらがようやく辿り着いたそこは無人の大きなビルの屋上だった。

  灰色の空の下に出て、最初にほむらの目に飛び込んできた物は、血まみれになって横たわったまま動かないマミと、涙を拭って立ち上がるまどかの姿だった。

 「鹿目さん!!」
  ほむらはまどかとマミの方へと駆け寄っていく。
  そして横たわるマミの死に顔を見て、ほむらは何が起きたのか理解した。
 「と、巴さん……」
  優しくて頼りになる先輩の無残な姿にほむらの目に涙が溜まる。

  ――アハハハハハハハハハハハハハ。

  まるで、ほむら達の悲しみをあざ笑うかのような不愉快な笑い声が響く。
  ほむらが視線を向けた先には、マミの命を奪った逆さまの魔女が笑いながら、下半身の歯車を回しながら空に浮かんでいた。

 「あ、あれは……」

  ――ワルプルギスの夜。

  初めてまどかに助けられたあの日、マミが言っていた魔女の名前をほむらは思い出した。
  結界すら展開させず、現実の世界に具現化した最強の魔女にほむらは怯えて竦み上がる。
 「ほむらちゃん、マミさんの事お願い」
 「……え?」
  ほむらにはまどかが何を言ったのか、一瞬理解出来なかった。



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