過去ログ - 魔法少女ほむら☆マギカ〜私の居場所〜 明るい魔まマほむらルート
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/19(日) 23:58:13.74 ID:HtRzRryqo
 「……あはは」
  ほむらはその場に一人立ちつくしながら、自嘲気味に笑う。
 (そうだよね……。誰が好き好んで私なんかと……)
  ぽろぽろと涙がほむらの両目から溢れて地面の上に零れ落ちる。
 (……学校、行きたくないな)
  知りたくなかったクラスメートの本音を知ってしまった今、顔を会せるのが辛い。今のほむらの足取りは物凄く重かった。
 「……うっ!?」
  ほむらの左胸に突然痛みが走った。発作だ。
 「うっ……くぁ……っ」
  左胸を押さえながら、ほむらはその場に崩れ落ちる。

 「ちょっと!? 大丈夫!?」
  係で小学生の通学を見守っていた主婦が、ほむらの異変に気づいて大慌てで駆け寄ってくる。

 「うっ……くぅ……」
  発作の苦しさと心の痛みにほむらはただ、うずくまって涙を流すだけだった……。

          ☆

 「……見滝原市?」
  救急車で搬送された病院のベッドの上で、ほむらは母親に言われた市の名を聞き返す。

 「ええ。そこにある病院は最新の医療設備があって、お医者様も心臓の手術の権威なんですって」
 「そこで手術をしてもらえれば、ほむらも毎日学校に通えるようになるぞ」
  母親の言葉を引き継ぐように父親がほむらに言う。

 「本当?」
 「ええ。ただ、手術が成功して退院した後も定期的に診てもらわないといけないから、見滝原に引っ越ししないといけないのだけど」
 「……」
  母親の引っ越しと言う言葉に、一瞬クラスメートの顔が脳裏に過る。
 「お友達とのお別れはつらいかもしれないけど……」
 (……私に友達なんていないもん)
  母親におもわずそう言いそうになったが、ほむらは口を紡ぐと、少しの間を開けてから口を開いた。

 「大丈夫だよ、ママ」
 「ほむら、それで引っ越しの事なんだが……。パパもママもすぐに新しい仕事に代わるのは難しいんだ」
 「……うん」
 「ほむらが入院している間になんとかするつもりではいるが、もしかしたら退院に間に合わないかもしれない」
 「もし退院に間に合わなかったら、ほむらには一人で見滝原で生活してもらう期間が出来るかもしれないの」
 「……」
 「もしそうなった場合、晩御飯とかは宅配サービスを頼むから。パパかママのどちらかが行けるようになったら、すぐに行くから我慢してくれるか」
 「……うん」



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