108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/08/31(金) 23:15:33.61 ID:HyuFfHdDO
クロ「クソっ、夜目だとかどうとかの問題じゃねーぞこりゃ。」
悪態をつく、まだ口がきけるだけマシだと考える。
だが、彼もただの悪運の強さだけでここまで生きている訳ではない。
直感と、五感全てを、全開にしているのだ。
彼は、幼児期の栄養失調が原因で元の視力自体もかなり低い。
そのかわり彼は、そのハンディキャップを埋めるようにその他の感覚が非常に発達している。
聴覚、嗅覚、風のうねり、殺気、全てを感じようとして、彼は倒れない。
気を抜くな、と足を踏み込む。
研ぎ澄ませ、と歯を食い縛る。
そして───
クロ「オラぁっ!!」
何かに、向けて手に握る剣を振るった。
クロ「!?」
確かに、当たった。
感触としては正解だったが手応えは一切い。
直ぐ様、弾き跳ばされるように宙を舞う事になってしまった。
クロ「はぁっ!はぁっ!・・・野郎っ。」
息が荒れる、このままではただのジリ貧だ。
相手の正体も対処法も分からないままでは、冗談ではなく死ぬ。
なにか、なにか無いのか。
『暗闇の魔女・・・その性質は妄想』
まただ、また聞こえた。
なんだこれは、まったく分からない。
見当もつかないことばかり起こってくれるな、とクロは苛立つが、その幻聴の中に気になる言葉があった。
クロ「暗闇の魔女、暗闇、闇・・・なるほど。」
やってみる価値のある行動がクロの頭に浮かんだ。
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