205:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/09/08(土) 23:05:36.88 ID:+Xfj+B4DO
岩陰で、彼女が見ているだけでいられたのは、そこまでだった。
まどか「うわああああ!!」
恐怖をはねのけるように絶叫しながらまどかは駆け出した。
さやか「まどか!?」
向かう先は、クロではなく。
クロが落とした剣。
今まさに、魔女が迫ろうしている瞬間にである。
クロ「バカ!!足手まといだ。とっと逃げろ!!」
流石のクロも、怒鳴り散らしてまどかを追いやろうとするが、彼女は聞きもしないで剣を握る。
まどか「お、重いぃ・・・。」
必死になって持ち上げようとするが、浮かび上がることはない。
クロ「そんなもん、お前が持ったって使いよーがねえだろうが!」
まどか「私は・・・、使えないけど、できるんでしょ!クロちゃんなら!!」
苦悶の表情を浮かべながら、まどかは、はっきりと言い切った。
まどか「私は、力なんてないけど、見ていることしかできないけど・・・、それでも、友達を見捨てることだけは絶対にしない!するもんか!!」
その言葉に、混じり気のないその覚悟に、クロは今度こそ黙った。
まどか「うーん!!」
必死に、持ち上げようとするまどかの手に、もう一つ、手の平が添えられた。
まどか「さやか・・・ちゃん?」
さやか「お、重っ!」
いつの間にか、まどかの隣に来ていたさやかが、クロの剣を一緒になって持ち上げようとしていた。
あれだけ、クロを気に入っていなかったさやかが。
クロ「さやか、お前なにやってんだ。」
さやか「勘違いすんなっての!お腹が空いて、早いところこんな場所から、帰りたいだけ!!」
クロの言葉に、ヤケクソのようにさやかは返した。
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