398:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/09/28(金) 15:15:44.23 ID:MbpXGHsDO
あまりに傍若無人、車椅子を使っている人間に対して、ここまで遠慮をしない人も珍しい。
人ではないけれど。
クロ「アーッハハ!揺れるぞ?揺れるぞ?」
楽しそうに車椅子のタイヤを蹴り続けるクロを見ていると、懐かしい気持ちになった。
しかし、クロは勿論初対面だし、こんな経験はそうないことだ。
一体どうしてこんな気持ちになったのかを考えると、思い当たることがあった。
恭介(そっか、いつ以来だろう。───僕の目の前でこんなに賑やかな笑い声を聞いたのは)
いつもお見舞いにくる人は、友達も家族ですらも、ここ最近はあまり目立って笑うことはしなくなっていた。
楽しげに笑うことが、悪だとでも言うのだろうか。
それともそうすることで、自分が傷つくと思っているのだろうか。
そんな気遣いなんて、いらないのに。
恭介「や、やめてくださいって!」
口ではそう言いつつも、クロにつられて困ったように笑った。
久しぶりに、楽しくて笑った気がした。
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