547:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/10/09(火) 22:17:39.37 ID:mLRClCHDO
あの時、自分であの出来事を事故だと言ったのは、恐らく彼は事故だと思っているからだと考えたからだった。
少し、意地の張り合いのようなもので戦いになったが、しかし、その頃には、クロは彼の復讐をその身に受け止めることすらできなくなっていた。
自分の首が落ちたのは、そういう事だったのかもしれない。
クロ「だから、オイラは死ぬまでアイツの眼帯を見てやる。アイツがいなけりゃ、今のオイラはいねーんだ」
恭介「……」
彼の昔話は壮絶で、それが自分と当てはまっているのかなんて分からなかった。
すると、胸の上に無造作に投げ込まれた物があった。動く右腕でそれを握る。
クロ「テメーには、それが見なきゃいけないもんじゃねーのか?今は弾けないバイオリンだが、今日まで気持ちを保たせてきたのは何だ?」
恭介「さやか……」
そっと、恭介はCDを握りしめる。
これは、過去だ。
今となっては重苦しく、冷たい他人のような過去。
こうなってしまえば、いっそ未来を見据えた方が幸せなのに、この黒猫は過去すら眺めろと言う。
一生悩め、と言うのではなく、いつか決着をつけるためにそうしろと言う。
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