過去ログ - 春香「ねぇプロデューサーさん?」
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44:2/2[saga]
2012/08/24(金) 01:01:48.60 ID:+gymnPO2o
「こ、小鳥さんって……こういうとこ、よく来るんですか?」
「流石に一人では来れないかなぁ……でもお家では結構飲んだりするんですよ♪」
「…………へぇ」
「プ、プロデューサーさんは?」
「はい?」
「強いんですか? お酒」
「う〜ん、そんなには強くないですね」
「…………へぇ」
二人の会話は、止むことのない群声に溶け込んでいき、
私とプロデューサーさんの間には、ただ沈黙だけが流れていく。
沈黙が長引けば長引くほど、それを打ち破るのは難しくなるわけで、
そうなると、もう頼れるのは唯一つ。
「これは飲むしかないか………」
誰の歌だったか忘れちゃったけど、こんな歌詞があった。
『なんでお酒なんか飲むの?』
『なんでお酒を飲まなきゃ親睦を図れないの?』
『なんでお酒を飲まなきゃ本音を語れないの?』
実にいい歌詞で、私の好きな歌でもある。
だけれども、私はこのとてもいい歌詞に一言物申したい。
どうしてお酒を飲まないで、好意を持つ人と平静を装って話すことが出来ようかっ!!
度胸の無さ、意気地の無さを自ら認めているようで、劣等感で一杯になるけど、
私はそんなに器用な性格ではないし、まず絶対的に場数が足りないというか、
むしろ実戦経験が無いというか……とにかく、今私からお酒を取り上げたら、
プロデューサーさんと親密になるどころか、もとから深いであろう溝がさらに深くなる。
だから、私に残された手段は、緊張を酔いで掻き消すことしかない。
「なにか仰いました?」
「い、いえ! なんでもないです! 料理遅いですねぇ〜あはは…………」
「まだ頼んでませんよ?」
「………そうでしたっけ?」
こんな調子で大丈夫かしら?
緊張を解す為に飲むとするなら、今日は記録を更新しちゃうかも………。
アルコールの力を借りるどころか、返り討ちにあって逆にお酒に呑まれないようにしないと。
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