過去ログ - 春香「ねぇプロデューサーさん?」
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55:2/3[saga]
2012/08/24(金) 01:25:30.33 ID:+gymnPO2o
ようやく全てが理解できた。

  『一体いつになったら、プロデューサーに告白するんですか?』

律子さんが私にそう尋ねてきたときから始まっていたこと。
春香ちゃんは春香ちゃんで、プロデューサーさんに同じようなことを聞いたのよ。

そうやって二人にお互いを意識させておいて、
翌日……つまり今日になって、食事に誘ってはどうかとモーションをかけてきた。

「そうだったのかぁ……」

結果として二人の気持ちが分かったし、その気持ちが結ばれた。
春香ちゃんと律子さんには感謝しないといけないのかもしれない。

でも、なんとなく心に引っかかるものがあるのは、私だけなのかしら?

「なんだか操られてたみたいでちょっと悔しいかなぁ」

「結果的には良い方に働いたんですけどね、
 まぁちょっとシャクなのは分かるような気がします」

確かにお互い勇気が足りなかった。
春香ちゃんと律子さんはその勇気を奮い立たせてくれた。

でも、ほんのちょっとだけ釈然としないというか、
手放しでは喜べないというか……もちろん感謝の方が大きいわけだけど。

「ねぇプロデューサーさん?」

「はい」

「こうなったらですよ! 二人が予想もしなかったことをしましょうか」

「え?」

「このまま二人に操られたままじゃ、ツマラナイじゃないですか
 だから、飼い主の手を噛んじゃうんです! こう……ガブゥーっと」

「で、でも一体どうやって?」

プロデューサーさんは私の気迫に押されながら、不思議そうな顔を向けた。
どうやら私が言おうとしていることが、本当に分からないらしい。

「多分、私達が恋仲になることは、二人は予想していたはずですよね?」

「まぁこんなに早いとは思ってないでしょうけどね」

「でも、そうなる可能性もあるとは思っていたはずです」

だからその可能性を大きく上回るようなことをすればいい。
恋仲になった後に発展していく関係を二段飛ばしで駆け上がればいい。

「二人がビックリドッキリしてひっくり返るようなことをするんです!」

「そ、それって………」

「そんなのひとつしかないでしょう?」

「こ、小鳥さん? な、なんか目が怖………はっ!?」

何かに気が付いたプロデューサーさんは、身体をビクリと跳ね上げた。
そうしてワナワナと震えながら、ゆっくり後ずさりを始めた。


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