27:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 00:05:30.33 ID:bOaug2Ec0
ようやくてっぺんまで上りきると、平らになって開けた場所に、
100メートルほどの線路がどこかから切り取られてきたみたいに敷いてあって、
線路の隣には横長なバス停の休憩所のような、屋根のついたホームもあった。
二人はいただきの柱の下に来て、どかどかするからだを、順番につめたい草に投げた。
女「あれ、よく見たらこれ天気輪の柱じゃないよ。」
それはいつもの車輪のついている石でできた柱ではなく、黒い鉄の信号機がすきっと立ち、
頭のところに丸い電燈が二つ縦に並んで、下の一つに赤い灯りがともっていた。
男「線路の近くに立ってるから、汽車が通る目印かな。」
見下ろす街の灯りは互いに混じり合って広がり、
ぼんやりと明るい霧の上に時計塔の大きな文字盤が乗っていて、まるで雲がかかった月をすぐ間近で見ているようだった。
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