過去ログ - 桜内義之「まひるとの、最後の約束を」
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2012/08/27(月) 23:26:15.77 ID:yVe1S3s60
(まずは、ムラサキを陥落させる!)
「どこに行ったのかしら、あの二人はっ?」
ハァハァと息を切らせながら、近くで立ち止まる音姉とムラサキ。その視界にわざと入るように、俺は走り出した。
以下略
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2012/08/27(月) 23:27:58.80 ID:yVe1S3s60
(よしっ!)
俺は、そこで走るのをやめた。
ムラサキが好機とばかりに俺を捕まえようとする。
が、後ろから追ってきていた渉に気を取られたのか、俺の腕を取りそこなった。
以下略
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2012/08/27(月) 23:29:09.09 ID:yVe1S3s60
「弟くん、おとなしく私に捕まりなさい」
「ごめん、音姉!今日で最後だからさ、見逃してくれ、頼むっ!」
説教モードに入った音姉に、頭を下げる。
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2012/08/27(月) 23:30:09.78 ID:yVe1S3s60
「……もう、しょうがないなぁ…。まゆき、ごめんね。やっぱりわたし、弟くんの頼みは断れないや……」
「それじゃあ、音姉?」
「うん、いいよ。見逃してあげる。その代わり、今日の夕飯は弟くんのフルコースだからね?」
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2012/08/27(月) 23:31:37.56 ID:yVe1S3s60
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その後の作戦としては、渉がムラサキを追いかける途中でわき道に逸れて振り切っていれば、この作戦は大成功だ。
まぁ、確認を取る方法はないから、俺は俺のやるべきことをやるだけだ。
「最初のポイントはここだな」
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2012/08/27(月) 23:33:02.50 ID:yVe1S3s60
すると、何かが上空に向けて放たれたかと思うと、大空で破裂して、大きな花を咲かせていた。
「おーーっ!やっぱり綺麗だなーー!」
杉並からある程度の話は聞いていたのだが、やっぱりこれだけの大きさの尺玉は派手だなぁ……。
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2012/08/27(月) 23:34:41.01 ID:yVe1S3s60
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それからは、生徒会に追われるようなことはなかった。
それと言うのも、非公式新聞部の抜け道のおかげで、花火を打ち上げてすぐに中に忍び込んでしまえば、後は壁越しに悔しそうな声がするだけ。
作戦は順調だった。
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2012/08/27(月) 23:36:16.76 ID:yVe1S3s60
「一枚噛ませてもらえばよかったかもな」
校内を走りながら、そんなことを考える。
ああ、でもこの流れはあれだ。きっと、また放送室の前には机とイスのバリケードが張られてるんだろうな。
クリパの時にちらっとみた光景が頭をよぎる。今回もあのバリケード、まゆき先輩が突破するのかな?
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2012/08/27(月) 23:37:43.27 ID:yVe1S3s60
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俺の担当の箇所の花火を全て打ち上げ終わり、最後の仕上げに屋上に向かう。
そこで渉、杉並と合流する予定だった。
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2012/08/27(月) 23:39:18.54 ID:yVe1S3s60
「待て〜、杉並〜!」
「うわっ、まゆき先輩!?」
まだ杉並のことを追っていたのか!?
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2012/08/27(月) 23:40:50.23 ID:yVe1S3s60
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「屋上に設置された花火は確か、この上だったな」
屋上の入り口の屋根の上に登る。
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