122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/09/10(月) 00:11:45.94 ID:Rc4G2L0yo
「それで? どうせ、また何か話か質問か悩み相談とかあるんだろ」
食後のコーヒーを出しながら叔母さんが本題に入った。「あんたは用がある時しかあ
たしのとこに寄り付かないしね」
「そんなことないよ」
「じゃあ今日はあんたの質問タイムはなしだな」
「ちょっと待ってよ」
叔母は笑った。「ほれ見ろ。やっぱそうじゃんか。まあいいや。あんたは休みかもし
れないけどあたしは明日も早いし、さっさと本題に入れよ」
「あのさ・・・・・・」
あたしが聞きたいことを言い出そうとする前に叔母があたしの言葉を遮った。「ちょ
っと待て。姉さんに電話しとかないとあたしが怒られる」
叔母さんは家に電話して今日はあたしを泊めるからと話していた。電話に出たのは珍
しく早く帰宅したパパのようだったので思ったよ簡単にOKが出たみたいだった。
「ええ・・・・・・明日は明日香ちゃんもお休みですし家に一晩泊まらせますので」
「姉さんは今日は帰らないんですか? そうですか。結城さん夕食とか大丈夫?」
「そうか・・・・・・そうですよね。じゃあ姉さんと奈緒人君にもよろしく」
叔母さんのパパへの電話は微妙に馴れ馴れしくてそれが妙にあたしの気に障ったけ
ど、これは気を悪くする方が悪い。再婚以来パパとママと叔母さんは仲が良かった。お
じいちゃんとおばあちゃんがパパとママの仲を認めていないのと正反対に。
「さて」
家に電話してお泊りの了解を取り付けている時には、電話で相手には顔を見られるこ
とはないのにニコニコと愛想を振りまいていた叔母さんが急に態度を変えた。
「じゃあ聞こうか」
あたしは覚悟した。もともと今日は叔母さんに助けてもらいたいことがいっぱいあった
のだ。叔母さんにうざがられようがドン引きされようが聞かなければならない。
聞きたいことはいっぱいあったけど、うちの家庭の秘密ではなくつまらないないこと
から聞いてしまったのはあたしだって普通の女の子の部分が残っていたせいかもしれな
い。
「あのさ・・・・・・」
「何だよ」
叔母さんは食後のコーヒーをほとんど飲まずに冷蔵庫から缶ビールを取り出して飲み
始めていた。
「前に叔母さんに聞いたじゃん? 兄貴の実の妹のこと」
「ああ、奈緒ちゃんね」
「うん。その子とさあたしとどっちが可愛いと思う?」
「へ?」
叔母さんは驚いたようにビールをテーブルに置いた。
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