147:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/09/16(日) 00:54:28.86 ID:g/BzIvsyo
最初は戸惑っていたナオも女さんや兄友に親しげに話しかけられているうちに次第に二
人に心を許していったようだった。
学校のこと、ピアノのこと、趣味のこと。そして僕との馴れ初めやいったい僕のどこが
気に入ったかという質問が二人からナオに向けられ、最初はたどたどしく答えていたナオ
は最後の方では笑顔で女さんと兄友に返事をするまでになっていた。
彼女が僕の友だちと仲良くなるのは嬉しかったけど、僕抜きで盛り上がっている三人を見ていると少しだけ気分が重くなってきた。
「そういや昼飯食ってなかったじゃん。ここで何か食おうぜ」
兄友が言った。
「そうだね。ここなら安いしね」
「ピザとチキンバスケット頼んでくれよ」
「あんた一人で食べるんじゃないっつうの」
女さんはそう言ってメニューを広げた。「ナオちゃん、二人で選んじゃおう」
「はい」
ナオは楽しそうに女さんに答えた。二人はしばらくメニューを見てから楽しそうに注文
している。
「おいナオト。おまえさっきから何も歌ってねえじゃん。ナオちゃんだって歌ってるのに
よ」
「僕はいいよ、歌苦手だし」
「何だよ、うまいとか下手とかどうでもいいじゃんかよ」
僕が言い返そうとしたとき、客が少ないせいか早くも注文した食べ物や飲み物を持った
店員が部屋に入ってきた。
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