156:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/09/19(水) 22:21:30.51 ID:CZWxbiQ2o
翌日あたしは全裸のままベッドで目を覚ました。頭が痛いし気持悪い。それに時計を見
ると完全に遅刻だった。両親が不在な日なのでそこだけはラッキーだったけど。
それでもあたしには昨日の記憶はうっすらと残っていた。裸で兄貴を挑発している最中
に意識を失うところまでは。
あたしは無理に起き上がって自分の裸身のあちこちを仔細に眺めてみた。
特に変わったところはない。やはり兄貴はあたしの部屋のベッドまであたしを運んでそ
のまま放置したのだ。目の前には血の繋がっていないあたしが意識を失ったまま全裸だっ
たのに、何の手出しもしないで。
ここまでしてだめなら玲子叔母さんのアドバイスに従うしかないだろう。あたしはそう
思った。叔母さんの言うとおりなら、キモオタアニメ中毒の兄貴はあたしのギャルっぽい
格好に抵抗があるのだ。
もてない男の典型みたいだけど、兄貴は奈緒のような清純で男と付き合ったことなんて
なさそうな子にしか興味がないのだろう。あたしの見たところ実際の奈緒は清純な女の子
でも何でもないように見えたけど。
別に奈緒があたしのように遊んでいるとかそういうことではない。実際の経験とか行動
だけで言えば奈緒は見た目どおりの女の子かもしれない。でも彼女の行動は自然に男に媚
びて自分に振り向かせようとする態度が見え見えだった。
生まれついてのビッチというのが的確な表現かもしれない。奈緒の母親は何人もの男と
浮気して結城家の崩壊の原因を作ったそうだけど、血は争えないと言うべきなのだろうか。
今日は学校を休もう。髪を染めて昔の服を引っ張り出すくらいなら簡単にできる。体型
もほとんど昔と変わっていないし。そうしてとりあえず外見だけでも兄貴好みの地味で清
純そうな女子中学生を演じよう。
そこであたしは重苦しい気持ちで思い出した。昨夜あれほどお酒を飲んだのだって別に
面白半分で飲んでいたわけじゃない。
あたしは昨日イケヤマに別れを切り出したのだ。
昨晩あたしはイケヤマと二人でいつもの店にいた。その店は支払いさえきっちりすれば
年齢のことなんてうるさく言わない店だった。マスターは以前はイケヤマの通っている工
業高校のOBだとか言っていた。
あたしはこの店の雰囲気は好きじゃなかった。ここにイケヤマや仲間たちとたむろって
いると本当に取り返しのつかないくらいに自分が汚れて行くような気がしたから。
でもその夜イケヤマをこの店に呼び出したのはあたしだった。あたしは兄貴を誘惑する
ために自分の彼氏と別れようと思ったのだ。
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