778:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/29(土) 00:16:23.93 ID:a6JXZXXTo
続きを読むと先輩と縁を切ったはずの麻季のメールがまず目に入った。
『奈緒人が今日初めて「おなかすいちゃ」って言ったの。ちょっと言葉は遅かったからす
ごく嬉しかった』
『よかったね。安心した?』
『うん。旦那にメールしたら彼もすごく喜んでた。少し興奮しすぎなくらい(笑) 博人君
も仕事中なのにね』
『そうか』
『あ、惚気話でごめん、先輩』
『いや。麻季が旦那とやり直そうと決めたんだから別に構わないよ。何か悩みでもあった
らいつでも連絡して』
次のメールは数か月後だった。それは麻季の方から先輩に出したメールだった。
『突然ごめん。先輩元気でしたか。定演の評判聞きました。もうこれで人気演奏者の仲間
入りだね』
先輩はそれに対してお礼を言う程度の当たり障りのない返信をしていた。
『またメールしちゃってごめんなさい。うまくやり直せてると思っていたんだけど、博人
君内心ではあたしのことを許してないみたい。彼に迫っても全然抱いてくれないの。やっ
ぱりあたしが先輩と寝たこと気にしてるのかな』
『僕が言うのもなんだけど、男ならそんなに簡単に妻の浮気を許せないかもね』
『どうしよう。あたしにはもう博人君と奈緒人しかいないのに』
『気長に仲を修復するしかないんじゃないかな。それでもどうしても駄目だったら僕のと
ころにおいで。僕は一生独身で君を待っているから。それが君を不幸にしてしまった自分
の罰だと思ってる』
『そんなこと言わないで。先輩はあたしに構わずいい人を見つけて幸せになってよ』
麻季は夫婦生活の不満のような微妙な話題まで先輩に相談していた。そして先輩の方も
は全く麻季を諦めていないような返信をしていた。
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