過去ログ - 【聖杯戦争】やる夫はステゴロワイヤーアクションで戦うようです
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◆ylCNb/NVSE
2012/09/02(日) 00:25:10.76 ID:7ShsGcqB0
「魔術協会としては教会との関係を考えれば、次の聖杯戦争は
何があろうとも遂行されなければならないと考えています。」と青い目の女。
「前回の被害を考えれば、魔術の秘匿に関して誰かが責任を持たねばな。」
臓硯老人は「誰が尻拭いなぞ引き受けるものか」と言いたげだったが調子を合わせた。
「アインツベルンは信頼できません。あれだけの家柄で魔術協会にも属していないうえに、
やり口、物言いといい、カンに触ることばかり。結界の内側に引きこもっている間に、
あの連中は子宮から腐ったとしか思えませんね。」と女。
言峰神父は眉を釣り上げたが、何も言わず、相変わらず真一文字に口を閉じている。
ふたりの魔術師は上辺だけのやり取りを続け、言峰神父の口からなんとしても、
魔術の秘匿に関しては聖堂教会が協力する、と言い出すように仕向けていた。
しかしここで臓硯老人は蒔寺氏とふたりのアメリカ魔術師に目がいった。
馴染みの呉服屋の主に、こんな妖怪にも社交辞令というものはあるらしく、
話を絶って歩み寄っていった。
「詠鳥庵の、これはこれは。」と臓硯老人。
「いや、住み慣れた家を引き払うのは辛いのですが、何せ人気も少なく、
家族のいない私にとって、いささか都合の悪い。なんといっても少々、広すぎて…」
「税金もかかる。」と蒔寺氏がいうと、臓硯老人も合いの手を入れて微笑んだ。
ゆったりとウェーブのかかった髪、清潔な身なりと和服姿。
老人というには、この時はまだ、姿勢も良く、何より瞳には光があった。
聖杯戦争の英霊召喚というシステムを考案した人物であり、
降霊術に関しては名人芸と呼ばれた魔術師、それがマキリ・ゾォルゲンである。
非常識な魔術師たちの中では、物事の順序や規律を重んじ、不平を嫌う。
若い頃は多くの女性との関係があったといわれているが、最後の最後で最悪の魔女と巡りあった。
それが冬の魔女ユスティーツア、アインツベルンの先代の当主である。
彼女と共に日本に渡り、日本人として暮らし始めて半世紀以上になる。
恋焦がれた冬の魔女とはついに結ばれず、それどころか戦うことになった彼が
魔女の気まぐれで利用されていただけだと悟るには何百年かかるだろう。
第1次聖杯戦争では、この丘の上で臓硯老人と冬の魔女が対峙したとも伝え聞く。
生きているのが臓硯老人だけである以上、ふたりの間で何が起こったのか
深く考えるまでもない。
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