822: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:41:53.08 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「……次の話にしましょう」
入須「話をコロコロ変えるのは、嫌われてしまうよ」
その言葉に返す気は、無かった。
823: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:42:24.87 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「言い方が悪かったですね」
奉太郎「正確に言うと、俺と入須先輩が遊んでいる……具体的には違いますが」
奉太郎「それを見られ、仲良くする二人の事がばれても押し通す必要があった」
824: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:43:12.24 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「本当に、安心しましたよ」
奉太郎「俺が思っている様な人では、あなたは無かった」
入須「くどいのは嫌いだとさっきも言った、単刀直入に言ってくれ」
825: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:44:18.58 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「……あなたには、この計画を成功させなければならない理由があった」
奉太郎「そう考えると、どうでしょうか」
奉太郎「それなら自分が憎まれる役を演じるのが最善、そうなりませんか?」
826: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:44:57.58 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「そして、姉貴は恐らくあなたにこう言ったでしょう」
奉太郎「あいつはどうにも自分の事が分かって無さ過ぎる、少し……協力して貰えないか」
奉太郎「大体はこんな感じだと思っています」
827: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:45:53.80 ID:Bq5OdWnm0
入須はそう言うと、屋上の手すりに寄りかかる。
空を見上げながら、ゆっくりと口を開いた。
入須「始めは本当に、君と千反田を幸せにしたかった」
828: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:46:37.16 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「自己犠牲、ですか」
俺の言葉を聞き、入須は柔らかく笑うと頷いた。
入須「そうだ、それが最善だった」
829: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:48:49.83 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「そんな事はありません」
奉太郎「確かに千反田を傷つけたのは……俺としては許せません」
奉太郎「ですが、あなたも……傷付いてしまった筈だ」
830: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:50:08.46 ID:Bq5OdWnm0
入須「……ふ」
入須「ふふ、ふふふ」
入須「ふふ……君は本当に、あの人の弟なんだな」
831: ◆Oe72InN3/k
2012/09/27(木) 22:50:37.36 ID:Bq5OdWnm0
奉太郎「……あなたは、知っていたんですね」
入須「……家の関係上な、知りたくなくても耳に入ってきてしまうのだよ」
それは……その入須の心までは、俺には分からなかった。
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