937: ◆Oe72InN3/k
2012/09/30(日) 13:46:12.41 ID:eVP4bQtW0
いや、今までよりももっと、近くにあって。
そのまま……千反田は俺の唇に、自分の唇を重ねていた。
実際にはとても短い間だったのかもしれないが、俺にはそれがとても長く感じた。
やがて、千反田は離れていく。
える「……お別れのキスは、少ししょっぱいんですね」
奉太郎「……そうか」
これで本当に、終わりか。
本当に、全部。
……いや、まだだろう。
まだ、まだだろう、俺。
お前には、言うべき事がまだあるだろう。
全部、全部を良い方向に向ける、一言が。
千反田の顔を見て、言えばいいんだ。
後、一年待ってくれるか、と。
千反田の人生に、俺を巻き込んではくれないか、と。
お前の人生を、俺に手伝わせてくれないか、と。
……一緒に、一緒にずっと歩こう、と。
そう言えば、全てが良い方向に行くだろ、俺。
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