過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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787:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 14:00:23.49 ID:4woSyJNbo

「僕たちがいる、いまここ、"この世界"は、二周目なんだ。一周目では、きみが現れず、きみは死んでしまう」

 そして死んでしまった"わたし"は魔法使いの力を借りて、分岐をつくりに来る。
 別の結果を生み出すために。そうして加わった変化。"二周目"。別の可能性。

 ……でも、そこまでは、"分岐"をしっかりと考えていれば、見逃していただけの、ごく当たり前の言い換えにすぎない。

「もともとふたつに分かれていた世界は、"きみが来た世界"と"きみが来なかった世界"に分岐する。
 ここまでは、魔女の魔法に従った、ごく当たり前の結論だ。
 問題はここからだ。
 この"二周目"の世界には、"姪が死んだ世界"の人間がふたり巻き込まれているんだよ。
 誰のことかは分かるよね?」

 ……"もうひとりのお兄ちゃん"と、この場にいる"もうひとりの姪"。

「"もうひとりの僕"に関しては、あまり考えなくてもいい。今考えるべきなのは――」

 そこでお兄ちゃんは、手のひらの先を見遣った。

「――この子のことだ」

 魔女が歯噛みする。
 ……この子が、なんだというんだろう。




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