過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
1- 20
827:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/05(土) 15:03:43.73 ID:Y3rLkBTKo




 
 いくつか説明しなければならないことがある。
 まず最初に、この手記が構造的にアンフェアであるということ。
 
 それは手記が手記であるがゆえの卑怯さ、不公平さ。
 つまり情報を信用するかどうかを、すべて読み手にゆだねた文章だという意味だ。
 
 どこまでが本当でどこからが嘘か? それを判断するのも決定するのも僕ではない。
 いずれにしても、この手記において重要なのは事実や出来事の信憑性ではなく、むしろ象徴性、意味性の方なのだ。
 
 この手記は、あの奇妙の出来事について、"ケイ"と呼ばれた僕が、魔法使いの協力を得て記したものだ。
 魔法使いは僕が思っていたよりも多くのことについて語ってくれた。

 だから僕ではない人間の、僕が知りえなかった状況について、僕は比較的容易に記述することができた。
 魔法使いは協力的だったし、また嘘をついているようでもなかった。
 彼女自身の目的もごく早い段階で成功したものだから、どうでもよくなったのかもしれない。それだけに幕切れは悲惨だった。

 この手記は整理されていない。また説明もされていない。けれど必要な情報は列挙されている。
 だが、勘違いしてほしくない。
 僕は別にこれを読んだ人物に、情報を整理し、自分なりの説明を付け加えてほしいと願っているわけではない。
 
 これはあくまでも僕が僕の頭の中を整理するために書かれたものだ。その必要があった。
 



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
879Res/670.75 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice