過去ログ - 異形使い「あなたを追ってここまで来た!」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/09/14(金) 20:55:11.16 ID:9g80DiCqo

「護衛はいないんじゃなかったのかよ!」
「こんなの聞いてない!」
 仲間を押しのけてまず二人が逃げた。残る五人を見据え、ティナは右手の革手袋に左の指をかけた。
 気配を察したのだろう、さらに二人が逃げた。

 賢明な判断だと思う。世の中には逆らってもどうにもならないことがある。
 そのことを理解し、あえて屈することもまた人間の知恵だ。
 荒野に逆らわなかったからこそ人間は今もまだ繁栄を保っているという見方もある。

 残るは三人。明らかにうろたえて抵抗の意思はないように見えた。
 ならばとっとと投降してほしいのが本音だったが、そううまくはいかないらしい。

「こいつ、まだガキじゃねえか?」
 日焼けした額に汗を浮かべながら賊の一人が囁いた。

 他の二人は言われて初めて気づいたようにはっと表情を変えた。
 こちらが意外に小柄で若いのを見て取ったようだ。何かを推しはかるように三人は一様に目を細め、鋭くした。




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