過去ログ - 槍兵「竜騎士になりたいんです」 役所「無理です」
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[saga]
2012/09/17(月) 21:10:36.56 ID:6CL/DRn00
姫「ですが、私はその宿命が、竜騎士様の身を業火のごとく焼き続けているのではないかと・・・・・・思うことがあります」
姫「竜騎士とは、皆その強さにばかり目を捕らわれがちですが、竜という神性の高い生き物を従える為には、その志を竜に認めさせる必要があります」
姫「今、こうして貴方が竜の加護を受けてここにいるという事は、あの竜に・・・・・・それも本来気性の激しい火竜を従えたとなれば・・・・・・」
姫「その心は、疑いようのない程に純真な方」
姫「故に誰よりも、誰かが傷つくことに耐えられない方・・・・・・」
竜騎士「姫様・・・・・・」
姫「私は、あなたのその優しい心が傷つくのが怖いのです」
姫「竜騎士様も、人の子です。 皆は、輝かしい功績を前にその事を忘れてしまいますが・・・・・・。 ですが、他の誰も気づくことがなくとも・・・・・・私は、あなたが傷ついた時に、すぐ近くに寄り添えない事がもどかしくあります」
竜騎士「・・・・・・」
竜騎士「それ程までに私のことを思って頂けるとは、最上の喜びです」
竜騎士「姫様がそう思っていただけるならば、私は何の憂いもなく遠征に出ることが出来ます」
姫「竜騎士様・・・・・・」
竜騎士「姫様の思いに守られている限り、私は決して、膝を折ることはありません。 それが、騎士ならばなおの事」
姫「・・・・・・どこまでも、愚直な方ですね」
竜騎士「・・・・・・それに」
姫「・・・・・・?」
竜騎士「幼少の頃は、姫をお守りする騎士というのに、誰もが憧れたものです」
姫「それは、竜騎士様も?」
竜騎士「無論、私もです。 男子なら、誰もが一度は夢見ることではないでしょうか」
姫「え・・・・・・」
竜騎士「・・・・・・ゴホン。 私も、この国に身を置いて大分経ちました」
竜騎士「調査団の遠征から戻りましたら、少しばかり、お暇を頂戴してもよい頃です」
姫「そ、それは・・・・・・つまり・・・・・・」
竜騎士「優秀な後輩も育ってきております」
竜騎士「この機会に、僅かな間ではございますが、姫様のお側付きになるのも、悪くありません」
姫「でしたら・・・・・・でしたら私も、竜騎士様が遠征に出ている間に、守られるに値するだけの女になるよう、日々修練します」
竜騎士「姫様はもう十分すぎるほどです。 だからこそ、私はあなたに心惹かれたのですから」
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