過去ログ - ほむら「アリゾナは」杏子「今日も暑い」
1- 20
19: ◆2GQkBO2xQE[saga]
2012/09/26(水) 21:31:49.43 ID:tiLKgAlSo

「こういう寸胴な樫の樽があってね。倉庫の入ってすぐ突き当たりだよ。
 倉庫は角を曲がってすぐの階段のとこさね。似たようなモンがないからすぐわかるさ。
 なあに、心配はいらないよ。うちの倉庫はこいつと似たような具合だからね」

 杏子に心配げな顔を見せるほむらの配慮を察したのか、アンは老人らしからぬ早口で捲し立てながらレジのドロワーを引っ張り出した。

「……ええっと……」

「ああー、そういうことね……」

 どう反応を返していいかわからず口ごもるほむら。杏子は小さく何度か頷く。
 アンが掲げ上げて見せたドロワーからは、一セント硬貨すら落ちてこなかったのだ。
彼女が何を言いたいのかは、もはや小学生にだってわかるだろう。

「見ての通り、獲るものなんかないのさ。……さあさ、事情がわかったら早く行っとくれ!
 お嬢さん達だって、わざわざ黒焦げのサニーサイドを食いたかないだろ!」

「任せといてよ、アイアンシェフ」

「……わかりました。行ってまいります」

「頼んだよ、お二人さん」

生真面目な顔で頷くほむらににこやかな笑顔を返しながら、アンは厨房へと戻っていった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
487Res/469.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice