過去ログ - ほむら「アリゾナは」杏子「今日も暑い」
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55: ◆2GQkBO2xQE[sage]
2012/10/06(土) 10:29:32.93 ID:8zkiALdPo
「あの白くて小っちゃいカワイイやつ? あいつなら最初に顔を見たっきりだよ。今はどこでなにしてるやら」

「プレスコットやツーソンにでっかい支部があるだろ。契約したときに顔見せに行かなかったの?」

「支部……? そんなのあるなんてこと自体が初耳だけど。ひょっとしてなんかマズいわけ?」

 きょとんとするジョディの前で、ほむらと杏子は顔を見合わせた。

「……これってつまり……」
「……そのようね……」

 担当インキュベーターの不在。地元コミュニティとの通信不備。恐らく、基礎教練すら受けていない。
『アウトサイダー』『はぐれ』『野良』『ヤブ』『オニオンリング』。
そういった魔法少女達を表す呼び名は多彩だが、確かに言えることはただ一つ――彼女、ジョディはずぶの素人なのだ。

先の戦いでジョディが敗北を喫したのは、ほむらと杏子の戦技もさることながら彼女の戦術が稚拙だったことも大きかったが、
――なるほど。この話を聞いてみれば納得出来た。

「……やれやれだわ。ここが支部の連絡先よ。必要なら代行のインキュベーターも呼び出しなさい」

 ほむらは小さく首を振りながらコースターに文字を書き、ジョディに手渡した。
魔法のペンで書かれているので、一般人がこの紙を見ても文字は読めない仕組みだ。

「どうも。余所者にしちゃあ親切な人だね。……余所者にしちゃあね」

 コースターを受け取ったジョディはそれをだぶついたスカートのポケットに放り込み、深い溜め息と共にコーヒーを口に運んだ。

「……倉庫の時から思ってたけど、あんた観光客に嫌な思い出でもあんの? その髪にガムでもくっつけられた?」

「んなことされたら舌を引っこ抜いてるよ。……ホントのとこを言えば、思い出じゃなくて迷惑行為そのものさ。
 あのクソッタレの土建屋連中が町に来てから、あたしは全部にケチがついて――」

「――おい、アン! 大変だ! ドクター・アンはどこにいる!?」

 忌々しげに舌打ちをするジョディが誰かに毒づき始めたその時、一人の男がベルを打ち鳴らしながら店に転が


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