過去ログ - ほむら「アリゾナは」杏子「今日も暑い」
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◆2GQkBO2xQE
[sage]
2012/10/06(土) 10:30:20.62 ID:8zkiALdPo
「ラリー! またあいつが出たの!?」
「説明は後だ。『エドソンズ・バーバー』にドクター・アンを連れてきてくれ! ASAP!(速やかに)」
「わかった。すぐ行く!」
二人が見ている目の前で禿頭のチビ親父は身を翻してとんぼ返りしたかと思うと、
ジョディも慌ただしく厨房へと消え、すぐに裏口のドアが開閉する音が聞こえた。
「……おいおい。どうなってんのさこれ!?」
「……私達も行きましょう」
まさに焦眉の急といった緊迫感を感じ取った二人は、マグカップを置き去りにして店を飛び出し、ストリートに出る。
走り去った二人を探すまでもなく、ほむらは町の異変に気付く。
トリコロールカラーの回転灯の周囲に群がる人波が、二ブロック先の辻に出来上がっていたからだ。
「悪いね。ちょっと通してくださいよ……っと?」
「……随分と物々しいわね……」
店に近づこうとした杏子が人混みを掻き分けるよりも早く、人垣はさっと周囲に散らばって行く。
ほむらが横目で観察すると、街角から遠巻きに床屋を注視していた野次馬達も、すぐに各々の家屋の中へと帰ってしまった。
そのただならぬ雰囲気に、二人は肌の粟立つような胸騒ぎを覚えながら店内に足を踏み入れ、
「――なんなんだ、これ……?」
「……これは――」
そこに広がっていた凄惨な光景に絶句した。
「ああぁぁぁ!! あぁぁぁあああぁぁああああ! あァァァあぁあぁぁぁあアアアアア――!!」
そこにあったのは、絶叫する黒い汚泥の塊だった。
いや、違う。それは『居た』のだ。
うねうねと床を転げ回る物体は明らかな人の形をしており、泥のこそげ落ちた場所からは、
『エドソン』と書かれたエプロンの切れ端を覗かせている。
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