16: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/09/29(土) 18:41:49.94 ID:wzXOjhvP0
「さあ、速攻で片付けるわよ!」
自らを鼓舞するようにマミはそう叫ぶ。
そして魔法の弾丸に射抜かれ、地面に縫い付けられた魔女に向けて駆け出した。
マスケット銃の銃身を握り、まるでゴルフクラブか何かのように銃床を魔女に叩き付ける。
壁際にまで吹き飛ばされた魔女に、続けざまに魔法の弾丸を撃ち込んでいく。
だが、魔女もただ黙ってやられはしない。
使い魔達がその射線に飛び込み、自らの身をもってその弾丸を遮った。
それのみならず、更に数に任せてマミへと殺到する。
「あんなに沢山。いくらマミさんでもあれじゃあ……」
不安げに声を漏らすさやか。
マミはそんなさやかに軽く視線をやると、大丈夫とでも言うかのように力強い笑みを浮かべた。
マスケット銃を握った両手をそのまま左右に払う。するとそれは何本にも分裂し、マミの周囲を取り囲むように展開した。
マミはまずその一丁を手に取ると、迫る使い魔の群れの先頭に魔法の弾丸を叩き込む。
その隙を突いて迫る使い魔には銃床を叩き付け、撃ち終えた銃を放り投げると同時に次の銃へと手を伸ばし
そしてまた撃ち放つ。まるで踊るような仕草で、魔法の弾丸と銃床を叩き込み、次々にその数を減らしていった。
「すごい……マミさん」
「さっすがマミさん、いいぞ、そのままやっつけちゃえーっ!」
その動きにすっかり魅了され、圧倒されている二人。だが、歓声を上げる二人の眼前にも使い魔が迫っていた。
「うわわっ!?こっち来るなーっ!!」
マミの戦いに見惚れていた二人は、逃げるのが僅かに遅れてしまった。
その僅かな時間は間違いなく、致命的な隙だった。
マミにもまた危機は訪れる。次々に押し寄せる使い魔の群れに、遂に銃も全て撃ち切ってしまった。
武器を失ったマミに、頭上から新たな使い魔が襲い来る。
そんな危機的状況にあっても、マミは静かな笑みを絶やさなかった。それは、絶対の自信からなるもので。
「甘いわよっ!」
牙を剥き、喰らいつこうとした使い魔の側面を、高く蹴上げたマミの左足が捉えていた。
そのまま右足を軸にし身体を回転させると同時に、その勢いも乗せて使い魔を蹴り飛した。
蹴り飛ばされた使い魔は、見事にまどかとさやかに迫っていた使い魔にブチ当たり、二体まとめて吹き飛ばされて掻き消えた。
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