過去ログ - 極悪人「レイプしてやろうか?」 お嬢様「ええっ!?」
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◆2Ru5HhxpIY
[saga]
2012/11/17(土) 22:47:38.73 ID:UqiFV4rJ0
悪党の技を学んでいる最中の頃だった。
鍛錬を続けていた若い俺とリリアンの前で、師匠は俺たちにそれぞれ短刀サイズぐらいの木刀を渡した。
そして静かに告げた、“殺し合いを見せてみろ”と。
木刀で切られたら敗北という単純ルールでの試合だった。
青あざ位は出来るかもしれないな、と俺とリリアンは顔を合わせた。
外に出て、木の柵で囲まれた闘技場に、俺とリリアンは向かい合い、木刀を構えた。
天候は快晴で、太陽は観客のように俺たちを見下ろしている。
俺はチラリと師匠を横目に見た。
師匠は、何かを渇望する目で俺たちをしっかりと見据えていた。
何を望んでいるのかは理解できない、だが、今理解する必要もない。
「始め」
戦いの火蓋が切って落とされる。
両者ともに全身の筋肉をリラックスさせ、四方八方からの攻撃に対応できるようにする、師匠の教えの一つだ。
「ふっ」
リリアンが小さく息を吐いて、宙高くジャンプした。
長くポニーテールに結われた黒髪が、その軌跡を描く。
太陽の逆光を利用した、真上からの襲撃。
だが、クライドは狼狽えない。
クライドは脚部の筋肉に力を込めて、左に回避。
着地した隙をついて、脇腹に“突き”を入れるつもりだった。
「次の動作がバレバレだぞ、クライド」
リリアンが不敵に笑みを浮かべて、“消え去った”。
目の前から忽然と姿を完全に消えた。
視覚では彼女を捉えていないが、クライドは感覚で捉えていた。
クライドが回避した地点の真上に彼女はいる。
空中で“移動”したのである、リリアンが得意とする技の一つだった。
「もらった・・・!」
リリアンは勝利を確信する。
逃げようとすれば、その動作中に首を掻っ切って試合終了だ。
どこに逃げようが私の術中にはまっている、勝ちはもらいだろう、・・・と。
八方塞がりのクライドは、予想外の行動に出る。
空中のリリアンをにらみ、タイミングを見計らって木刀で受け流したのだ。
結果、彼女は着地を強いられる羽目になる。
大きく膝をついた着地、隙はとてもデカかった。
クライドは無言で木刀を突き出した。
「んぐッ!む・・・ぅっ・・・」
声を必死で殺した断末魔だった。
突き出された木刀は見事リリアンの心臓部を背後から貫く形になっていた。
勿論実際に貫いているわけではない、実際のナイフであれば、間違えなく心臓部を貫ける場所に木刀を突き出したのだ。
「ハハ、なかなか強かったな、リリアン」
「・・・くっ・・・負けたか」
「ハハハッ・・・!」
懐かしい思い出だ。
まだこの世に生を受けて二十数年だが、色々なことがあったせいで、今ではとても懐かしく感じる、奇妙なことではあるが。
「・・・懐かしいな、リリアン・・・この雨の日、この隠れ家で出会ったこととか・・・」
「・・・すぅ・・・すぅ・・・」
「寝てるのかよ・・・」
ゆらゆらと船をこぐリリアンを見つめていたら、ふとバカな欲望にかられ、その白い頬にキスをしてやった。
「・・・んぅ・・・・・・すぅ・・・」
(何やってんだろうな、俺・・・)
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