過去ログ - 【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」
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960:1 ◆Y79ev7DOE0Zd[sage saga]
2014/03/25(火) 01:14:47.99 ID:h9bdlajU0
第472話 反転世界 26

夜になり、花子が寝た頃を見計らい。櫻子を連れて、近所の公園に行く。ひま子はそこでもう待っていた。

撫子「遅くに呼び出してごめんね。家族の方は心配してなかった?」

向日葵「あ、いえ。大丈夫です」

櫻子「それで、話ってなに?」

撫子「なんで私が変わったか聞きたい?」

櫻子「そりゃーまぁ」

向日葵「気にはなります」

撫子「信じてもらえないけど、私別の世界から来た私なの」

櫻子「は?」

街頭がパチパチと明滅している。

撫子「まぁ、言っても信じてもらえないだろうけど。そう、1週間前くらいかな?」

櫻子「別の世界って何言っての? 多重人格なの?」

撫子「まぁ、そっちからじゃそう見えるだろうね。ふふ」

そりゃーそうだ。人格が急変して、いきなりこんな電波なこと言い始めれば、それは傍からみれば精神病だ。
しかし、ひま子はじっと私の瞳を見つめてきた。月明かりがひま子の顔を照らす。

向日葵「いえ、私は信じます。だって、なんか撫子さんどこか寂しげな瞳をしてるから」

ここで、私は櫻子とひま子にあることを託そうと決意した。

撫子「もう少し話してもいいかな?」

櫻子「……」

櫻子はその辺にある棒を拾い上げ、回しながら好きにしろという目で見てるので勝手に話す。

撫子「なんで私がひま子と櫻子を仲直りさせようとしたか知ってる?」

櫻子「知らない」

撫子「私の世界では、仲がいいからだよ。あっ、でも仲がいいって言っても喧嘩ばっかしてるかも」

向日葵「私がバカなばっかりに……やっぱり櫻子に迷惑をかけてるんですね」

櫻子「だから。そういうこと言うなって、もう迷惑だって思ってないからさ」

撫子「ははは」

櫻子「何がおかしいの!」

棒を勢い良く投げた。私の笑い声がひま子をバカにしていると取ったのだろうか? こっちの櫻子もひま子のことをちゃんと思っている証拠だ。嬉しい限りだ。

撫子「いや、あっちだとね。櫻子がバカで、ひま子が頭いいの。それでも、櫻子はひま子に負けたくないって頑張っちゃって」

向こうの世界のことを思い出すと不意に涙がでる。

向日葵「だ、大丈夫ですか!?」

ひま子がハンカチを出す。櫻子があげたやつだ。

撫子「うん。大丈夫」




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