過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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120
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三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:00:36.20 ID:FW+Jr7MZ0
「説明したとおり、その患者は普通の患者じゃない。
重度のアルツハイマー型痴呆症にかかってる。
普通の人間と精神構造が違うから、注意してくれ」
『大丈夫だよ。すぐに中枢を探してくるから』
以下略
121
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:01:25.12 ID:FW+Jr7MZ0
「集中しろ」
『分かってるよ』
「これが終わったら、考えてやってもいい」
以下略
122
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:01:58.34 ID:FW+Jr7MZ0
★
汀は、古い日本家屋の中に立っていた。
床に、立っていた。
以下略
123
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:03:46.67 ID:FW+Jr7MZ0
「ちょっと失敗しただけ。何でもない」
そこは、上下が逆になった世界だった。
床が天井の位置にある。
以下略
124
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:04:14.53 ID:FW+Jr7MZ0
タンスに、大きなブラウン管型テレビ。
足元の電球の周りには虫が飛んでいる。
障子は開いていたが、その向こう側は真っ白な霧に覆われていた。
以下略
125
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:05:28.05 ID:FW+Jr7MZ0
「煉獄に繋がる通路じゃないみたい。トラウマでもないし。
普通の、通常心理壁の中みたいだよ」
『何か異常を探すんだ』
以下略
126
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:05:54.77 ID:FW+Jr7MZ0
首をかしげて、さかさまに映っている自分のことを、彼女は見た。
黒い画面に、汀が立っているだけの映像。
またしばらくして、画面の中の汀の首が、パンッと音を立てて弾け飛んだ。
以下略
127
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:06:31.48 ID:FW+Jr7MZ0
『この患者は普通じゃないと言っただろ。中枢を探してくれ』
「……分かった」
汀がそう言った時だった。
以下略
128
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:07:15.10 ID:FW+Jr7MZ0
それは、血液のように赤かった。
否。
血液だった。
以下略
129
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:07:54.21 ID:FW+Jr7MZ0
汀は、頭の上から迫ってくる血だまりを見上げ、
足下の天井を蹴って、障子に向かって走り出した。
その途端だった。
以下略
130
:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/10/17(水) 08:08:22.41 ID:FW+Jr7MZ0
回転した。
小さな体を動かし、汀はもったりとした血液を掻き分けて顔を出し、息をついた。
しかし、ぬるぬるとローションのように、血液は彼女の体を沈み込ませようとする。
以下略
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