過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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166:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 19:58:38.14 ID:mpXVKIpT0
数日後、圭介はくしゃみをした汀を、心配そうに見た。

そして言いにくそうに口を開く。

「汀。あまり猫を顔に近づけるな。その毛は、お前には毒だ」
以下略



167:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 19:59:10.98 ID:mpXVKIpT0
猫……小白を抱きながら、汀は言った。

「小さくて白いから」

「…………」
以下略



168:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 19:59:43.81 ID:mpXVKIpT0
「汀、猫で遊ぶのはいいが、仕事が入った」

「今日はやだ」

「我侭を言うな。
以下略



169:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:00:22.30 ID:mpXVKIpT0
「そうだ」

「どうして?」

「クライアントのたっての希望だからだ」
以下略



170:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:00:57.24 ID:mpXVKIpT0
「猫で遊ぶのはお仕舞い。帰ってからまた遊べばいい」

「やだ! 小白も一緒に行くの!」

汀は、圭介を睨んで声を上げた。
以下略



171:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:01:31.06 ID:mpXVKIpT0
「小白が一緒に来なきゃ、私行かないもん!」

圭介の言葉を打ち消して、汀は大声を上げた。

こうなってしまっては、彼女は頑固だ。
以下略



172:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:02:16.69 ID:mpXVKIpT0
「圭介、だから私圭介のこと好き」

圭介はそう言われ、汀から顔をそらした。

そして小白のケージの前にしゃがみこみ、猫を凝視する。
以下略



173:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:03:19.78 ID:mpXVKIpT0


「遅くなりました」

圭介が車椅子を押しながら、
以下略



174:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:03:57.62 ID:mpXVKIpT0
コツ、コツ、と万年筆でテーブルを叩いていた議長席に座っている老人が、
二人を一瞥して、そして汀の抱いている猫に目を留めた。

しばらくそれを凝視する。

以下略



175:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:04:46.65 ID:mpXVKIpT0
老人が、沢山いた。

全員鋭い表情で汀を注視している。

そして老人の隣に、喪服を着た女性が座っていた。
以下略



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