過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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427:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:34:09.07 ID:v+tkSpTq0
そこで、圭介と対角側に座っていた大河内が口を開いた。

「……時間が惜しい。打ち合わせを続けましょう。
今回のダイブには、英国のメディアもかなり注目しています。
一刻も早く結果が欲しい」
以下略



428:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:34:56.97 ID:v+tkSpTq0
医師達が、口をつぐんで大河内を見る。

「現在自壊型自殺病の第二段階を発症。
それに加え、防衛型自殺病の第一段階を併発しています。
英国の医療機関では治療が困難と判断され、一週間前、
以下略



429:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:35:36.51 ID:v+tkSpTq0
「防衛型自殺病、第二段階症状前期兆候の確認がなされています」

「防衛型と自壊型の併発……か」

そう呟いて、圭介は口の端を小さくゆがめた。
以下略



430:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:36:31.37 ID:v+tkSpTq0


施術室に汀と理緒が入ったのは、それから二時間程してのことだった。

汀は眠そうに、コクリコクリと頭を揺らしている。
以下略



431:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:37:00.51 ID:v+tkSpTq0
大河内が眉をひそめて近づいて囁く。

「どう見ても意識混濁状態のように見えるが」

「やれるさ。これ以上は待てない」
以下略



432:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:37:30.49 ID:v+tkSpTq0
問いかけられて、理緒は頷いた。

「はい……でも、汀ちゃんが……」

「夢の中での運動性が落ちているかもしれないが、
以下略



433:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:38:10.53 ID:v+tkSpTq0


汀が目を覚ました時、そこは沢山のスーツ姿の人が歩いている、
巨大な交差点の真ん中だった。

以下略



434:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:38:59.77 ID:v+tkSpTq0
マイクの向こうからの圭介の声に答えず、
汀は苦い顔で周囲を見回した。

交差点のど真ん中でしゃがみこんでいる少女を気にかける人など、
誰もいない。
以下略



435:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:39:34.95 ID:v+tkSpTq0
『…………何とかしろ』

「それでどうにかなるなら、お医者はいらないんじゃない?」

冷たくそう返し、汀はゆっくりと立ち上がった。
以下略



436:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/19(金) 19:40:08.49 ID:v+tkSpTq0
「はい! 分かりました!」

元気に理緒が頷く。

『その患者はDIDだ。二重人格だと推定される。
以下略



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