過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
1- 20
615:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:00:02.63 ID:vW73a+6T0
部屋はもう、二人が立っているだけで
やっとといったくらいの四方の狭さになっていた。

汀は、軽く助走をつけると、右足を強く鉄の扉にたたきつけた。

以下略



616:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:00:42.16 ID:vW73a+6T0
「あは……あはははは!」

血のシャワーを浴びながら、汀は嬌声を上げた。

そして、十数回目の蹴りで、扉がひしゃげ、どろりと溶けた。
以下略



617:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:01:14.52 ID:vW73a+6T0
「早くしないと、あの女が一位取っちゃうでしょ?」

その無邪気な笑顔を見て、理緒は口を閉ざした。

言い知れない、何か邪悪なモノを感じたからだった。
以下略



618:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:01:52.30 ID:vW73a+6T0


気づいた時、汀達は、地上二十メートルほどの地点に立っていた。

足元はレンガ造りの堅牢な足場になっているが、手すりも何もない。
以下略



619:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:02:31.10 ID:vW73a+6T0
二人がいたところは、時計塔の頂上だった。

足元では直径三メートルはあろうかという巨大な時計が、
二秒に一度ほど秒針を進めている。

以下略



620:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:03:07.17 ID:vW73a+6T0
「防衛型の進行が進みすぎたせいね。
理緒ちゃんは一度、入ったことあるでしょ? 防衛型。
この中のどれが一つが正解なの。中枢に繋がる道の」

言われて理緒は、DID患者の中にダイブした時のことを思い出した。
以下略



621:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:03:46.42 ID:vW73a+6T0
「あの……この前から気になってたんですけれど……」

理緒は汀を見下ろして言った。

「こういう場合、もし間違ったものを選んじゃったら、
以下略



622:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:04:25.30 ID:vW73a+6T0
「ちょ、ちょっと待って!」

慌てて理緒がそれを止める。

「何?」
以下略



623:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:04:55.21 ID:vW73a+6T0
さして意外でもなさそうに圭介が返す。

そこで汀がヘッドセットに手を当てて、圭介に言った。

「圭介、手、どうしたの?」
以下略



624:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/21(日) 20:05:24.62 ID:vW73a+6T0
汀の目の色が変わった。

「私が勝つよ。フランス女なんかには負けない」

「汀ちゃん、目的は勝つことじゃ……」
以下略



953Res/544.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice