過去ログ - ハルヒ「ブギーポップを探すわよ!」
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6: ◆qXEKQweJllf.[saga]
2012/10/26(金) 03:46:30.20 ID:FYi7HevEo
〜〜〜
「何か不安な事でもありますか?」
自販機でジュースを買い、ベンチで男二人並んで飲んでいると古泉が急にそんな事を言った。
「……なんだよ、藪から棒に」
どきりとしながら、平静を保つ。
「あなたのカバンの横に飲みかけのペットボトルがありました」
飲み物を買いに行く、というのが嘘だったのはバレバレだったらしい。
軽くしたうちしながら、いい性格してるな、と悪態をつく。
「で?本当は何をしようとしてたんです?」
「あー、いやまぁなんだ……いいだろ、別に」
時間が経てば経つほど恥ずかしさが増す。
今更「誰もいなくて不安だった」なんて言えるわけもない。
「……朝比奈さんと長門さんは掃除当番、涼宮さんは……あなたの方がお詳しいでしょう?」
古泉はにっこり笑いながらジュースを一気に飲み干した。
「……本当に、いい性格してやがるなお前」
面白がるように俺を見ながら古泉は大丈夫ですよ、と言った。
「何があっても、涼宮さんがいる限りSOS団は壊れませんよ」
まるで俺の心の中を全て知っているかのように古泉は笑った。
その笑顔はいつものニヤケ面よりも自然に出たもののはずなのに、いつものニヤケ面よりも奇妙などことなく不気味さがあった。
こいつだけは全てをこの時からわかっていたのかもしれない。
この先、無敵のSOS団がたった一人の死神に壊される運命を……。
こいつは何を思って笑ったのか、それはわからない。
ただ一つだけわかるのは……いや、やめておこう。
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