過去ログ - 美希「ホンキのミキを見せてあげる!! 」
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26:1 ◆I2jlM7s7F6[saga]
2012/10/26(金) 21:56:57.95 ID:EzlW5vRR0


「それでは実演してみせましょう。やよい、少しこの三輪車をお借りしてもよろしいでしょうか」

「え、それは私じゃなくてこうぞう達のだから、こわさなかったらいいですけど……」

「ありがとうございます。では美希、お手数ですが雨戸を閉めてもらえませんか。やよいの弟達に見られる
 わけにはいけませんので」

 ベツに勝手に三輪車に乗ったくらいで、やよいの弟も怒らないと思うけどなあ。でも貴音がシンケンなカオ
して言うから、ミキは言われた通りに雨戸を閉めた。それを見てから、貴音はにっこり笑った。

「ありがとうございました。では美希、今から特訓の効果をお見せしましょう。ただし、今からわたくしが行う
 ことはここにいる三人だけの秘密。他言無用ですよ。やよいもよろしいですね?」

「は、はいっ…… でもいったい、なにするんですかあ?」

 貴音のフンイキにちょっと怖がるやよい。ミキも今から何が始まるのか、まったく分からないの。

「では始めます」

 貴音はそう言って、靴を脱ぐとスカートをちょいとつまんで静かに足を上げて、三輪車に乗った。



 ―――――三輪車のハンドルのはしっこに



「え?え?えぇ〜〜〜〜〜っ!?!?!?!? 」

 やよいが目を白黒させてびっくりしてる。ミキも目の前の光景が信じられなくて、言葉が出ないの。

「身体の軸を意識して、重心を操ることが出来るようになればこれくらいのこと造作もありません。ただし、
 この域に到達するには十年はかかりますので、今回は貴女方にここまでは求めません。危険ですので真似を
 してはいけませんよ」

 ハンドルのはしっこに立ったまま、貴音はにこにこしてる。マネなんて出来るわけないの。ていうか何で
倒れないの?昔、軍鶏ってマンガでこんなシーンがあったっけ。老師が水の入った大きな器の縁に立つの。
てっきりファンタジーだと思ってたのに、ホントに出来るヒトがいたんだ……

「この特訓を行う理由ですが、これは後の響子の特訓の準備でもあります。響子のだんすは身体の軸をわざと
 ずらして動作を大きく見せるものなので、基礎が出来てないと型が崩れてしまいます。それに身体のばらんす
 が取れていると、もでるの特訓などせずともどんな姿勢も様になるものですよ」

 貴音は静かに三輪車のハンドルから降りると、靴を履きなおして三輪車を片づけた。いつもオーディションの
ための準備をしてると言うのはウソじゃないみたいなの。





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