過去ログ - 見習い魔法使いのいつもと違う一日
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/05(月) 22:31:39.19 ID:kZDZdb8No

「そうだっけ?」
「ああ、師匠はいつもおそ起きですから知らないかもしれませんね」

 ふうむ、と師匠は顎に手を当てた。
 こうやって師匠は考える。フリをする。
 師匠は大体のことは知っている。しわひとつなくて年齢が判然としない顔のくせして割と長く生きているらしい。
 だから考えなくても大抵のことは分かる。逆にいえばそれ以外のことは考えても分からない。

 つまり本当は格好だけで、師匠は最初から考えてなんかいないのだ。
 まーた怠けるんだから。リリーはため息をついた。

「まあ、タビだっておそ起きしたいこともあるんだろう」
 やっぱり役に立たないことしか言ってくれない。



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