過去ログ - 垣根「君が教えてくれた花の名前は――」
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890: ◆1yXtrQq8OHOj[saga]
2013/05/11(土) 01:45:13.64 ID:9NDF7YG8o

――こいつ、絹旗最愛に人を殺させたくねェのか。

暗部の人間がなにを甘い事を、と笑う奴がいるかもしれない。
今更人を殺す事をやめてもこれまでかぶった血は落ちない、という奴がいるかもしれない。

確かに、今まで被ってきた血は永遠に落ちないだろう。
だが、だからといって被り続ける理由もないのだ。

次から次へと滴り落ちてくる血は、力を奪う。
人を殺すという事は、様々な事を消耗する。

力を奪われてしまったら、また落ちてしまう。

それだけは避けたかった。

垣根は、全ての血を自分が被り、自分だけが底へ底へと堕ちたいと願っている。

それが、自分の罪だと思っている。

「ダメじゃねェよ。それが奴の願いだ」

「折角光ン中に戻れるのに、なンでそンな闇の中にいる時と同じ事をさせなきゃなンねェンだよッ!」

「絹旗は知ってるンだろう。
完全にまっさらな状態で光の中に帰るなンざ無理って事をよ」

「……無理、じゃねェよ……。
俺が……あいつらの罪を全部被れば良いだけだろォ……?」

唸るような垣根の声に、ずっと黙り込んでいた上条が口を出した。

「……あのさ、さっぱりわからねーけどひとつだけわかる事がある。
罪を犯したんなら、その罪はそいつの物だ。
誰かが代わるなんて事は出来ないし、そいつが一生背負うべき物だ。
……そういうのって、代わりに背負うものじゃなくて、一緒に支えてやるもんじゃねぇの?」


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