過去ログ - P「出来損ないのプロデューサー」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)
2012/11/23(金) 18:30:55.92 ID:t2267Uf/0
リモコンの電源ボタンを入れて、チャンネルを回す。
独りの夕飯時の暇つぶしにはちょうどいいから点けた……というわけでもない。
ただこれが習慣であり、当たり前になってしまっていたというだけだった。
「……!?」
不意にチャンネルを回す手が止まる。
ゴールデンタイムの歌番組。画面いっぱいに1人の女の子が歌って踊っている。
彼女の姿はあの頃から変わらず可愛らしいままだった。
変わったとすれば、それは歌唱力やダンスといった技術だろう。
カメラ目線、女の子と目があう。
がむしゃらに歌って踊っていたあの頃と違って、今はカメラワークもしっかりと意識して動いている。
「……って、何で俺がこんなことを気にかけなくちゃいけないんだ」
今となっては関係のない話。
かつて彼女をレッスンで指導していたこと。
かつて彼女のために仕事をとってきたこと。
かつて彼女と一緒にオーディションに挑んだこと。
かつて彼女のプロデューサーを勤めていたこと。
かつて彼女の一番側で支えていたこと。
全ては昔のこと。今となっては関係のない話。
「……」
リモコンの電源ボタンを押して、テレビの電源を切る。
ブツンという安っぽい音と一緒に彼女は消えた。

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]
2012/11/23(金) 19:10:48.68 ID:t2267Uf/0
歌番組の生放送を終えた彼女は、スタッフに挨拶を済ませると事務所に戻った。
事務所では高木社長が「生放送、みていたよ。素晴らしい出来だったじゃないか」と賞賛の言葉を送ってくれた。
その言葉に側にいた事務員の小鳥は、彼女なら当然ですよと茶々を入れる。
それは本来なら小鳥のいう台詞ではなかった。彼女なら当然だと誇らしげに語ってくれるのは、いつも彼女のすぐ側にいた彼の台詞だった。
小鳥の正しい台詞は「二人共、流石ですね!」と彼女と彼を労ってくれるものだ。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]
2012/11/23(金) 20:56:10.47 ID:t2267Uf/0
帰宅して、寝ようとする彼女は電気を消すためにスタンドの紐に手をかける。
スタンドのすぐそばには写真立て。そこには765プロの集合写真が収められている。
真ん中に写ろうとする当時のアイドルたち。彼女たちに押しのけられた彼が隅の方で目立たないように立っている。
視線を移すと、写真立てがもう一つ。中身は彼女と彼のツーショット。
番組収録のロケ先で、現地のスタッフに撮ってもらったものだ。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県)[sage]
2012/11/23(金) 22:21:47.65 ID:XRHf2x6xo
改行してください


5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]
2012/11/23(金) 22:37:38.15 ID:t2267Uf/0
読みづらいのか? すまない、こっちでやるのは始めてなもんで。これが普通だと思ってた


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