過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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353:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:24:20.84 ID:4BCi+PlG0
この調子では誰もあのエルフの買い手が現れないだろうと俺は確信した。
金、金だ。今家にある全財産を引っ張ってきてでもあのエルフを手に入れたい。俺のものにしたい。
それまで心の奥底に隠され蓋をされていたドス黒い感情が一気に吹き出してきた。

すぐさま、俺は金品を取りに行くために家に向かって駆け出した。だが、金を手にして戻ってきた時にはあのエルフはもういなかった。
以下略



354:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:24:58.47 ID:4BCi+PlG0
誰だ、誰だ!? 俺のエルフを奪った奴は誰だ……。
嫉妬と怒りから気が狂いそうになりながらも、俺はそのエルフを買い取った人物を突き止めた。

そう、エルフを買い取ったのはこの街に移住してきたあの、男だったのだ。

以下略



355:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:25:28.78 ID:4BCi+PlG0
だが、そんな幸福な日々も長くは続かなかった。エルフが死んだのだ。馬車に引かれて……。

俺は絶望した。薄暗い自室でありったけの声を張り上げた。彼女を殺した馬車の主に向かって怨嗟と呪詛を呟き続けた。

ああ、これで今までの時間の全てに意味がなくなってしまった。もうだめだ。この街にエルフを売りにくる商人なんていないだろう。これから、俺は抜け殻のようにただ毎日を無駄に過ごしていくのだろう。
以下略



356:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:26:12.13 ID:4BCi+PlG0
エルフが、再びエルフがこの街に訪れたのだ。そのエルフは以前のエルフよりも幼く、保護欲を掻き立てるようなか弱い存在だった。
にもかかわらず、首には奴隷の商品としての証の鎖が繋がれ、まるで神聖な存在を捕え、犯しているような光景を連想させた。

その光景に、俺は、たまらなく、興奮した。

以下略



357:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:26:49.78 ID:4BCi+PlG0
――The day of fate ――

機は熟した。これより、行動を開始する。

朝。いつものようにエルフが男の洗濯物を干している。可哀想に、あんなに無理やり働かされて。男に言われて作っている笑顔が痛々しくて見ていられない。
以下略



358:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:27:21.04 ID:4BCi+PlG0
村人A「……エルフ……俺の、エルフ……」フフフフ

村人A「今から、俺が君を救ってあげるからね……」スッ

?「……」サッ
以下略



359:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:28:11.77 ID:4BCi+PlG0
?「ここ最近、ずっと変な視線を感じると思っていたけど、お前のせいだったんだな」パサッ

村人A「はぁ!? 何言って……」ハッ

男「……」
以下略



360:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:29:27.23 ID:4BCi+PlG0
男「悪いけど、僕は旧エルフの墓前での約束を果たし続けるためにも死ぬわけにはいかないんだ。お前がこのまま引かないっていうならこっちにも考えがある。それでもまだ、あの子に手を出すというのなら地獄を見てもらう」

村人A「な、なにを……」ギリギリ

男「引く気は……ないみたいだな。なら、宣言通り地獄を見せてやるよ」スッ
以下略



361:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:30:08.54 ID:4BCi+PlG0
……



明るい。そうだ、俺は男に変な円を見せられて……。
以下略



362:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/04(火) 14:30:50.31 ID:4BCi+PlG0
ゴロツキ「おい、待てよ。てめえ人にぶつかっておいて謝罪の一言もなしか」グッ

ドカッ、バキッ、ドコッ

村人A「カハッ!」
以下略



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