過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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696:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/05(水) 23:33:53.39 ID:RLjbm7yt0
女剣士「まあ、確かにやりたいこととはいったけどさ」

女槍士「もうちょっと、まともな意見があると思うんだけどね」

女魔法士「男剣士さん、そういったことをいうのは時と場合が……」
以下略



697:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/05(水) 23:34:40.05 ID:RLjbm7yt0
男槌士「なんじゃ、なんじゃ。みんなつまらんのう。どうせなら酒場の酒を飲み尽くすくらい言わんかい」

男剣士「それをしたいと思うのは男槌士くらいだろ」

女剣士「うん、うん。間違いないね」
以下略



698:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/05(水) 23:35:21.86 ID:RLjbm7yt0
女魔法士「そういえば、男くんはこの任務が終わったら何がしたいの?」

言われてみれば、まだ男の願いを聞いていなかったことに全員が気がつく。そして、尋ねられた男はといえば……。

男「……あ、ごめん。聞いてなかった。えっと、なんて言ったの?」
以下略



699:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/05(水) 23:36:21.66 ID:RLjbm7yt0
その時のことを思い出しているのか、女隊長の顔は真っ赤に染まり、前へと進めていた足を止め、もじもじとその場で身体をくねらせていた。そして、男も昨夜の出来事をみんなに知られていると勘違いしたのか、長風呂でもしていたかのように顔を火照らせ、下を俯いていた。

男弓使い「はぁ。まだ汚れを知らない男の子に手を出すなんて女隊長も中々やるね」

男槌士「まあ、人様の性癖にとやかくいうつもりはないがのう。女隊長、責任はとるのじゃぞ」
以下略



700:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/05(水) 23:46:15.89 ID:RLjbm7yt0
とうとう観念して昨晩の出来事を白状した女隊長。みんなの予想よりも遥かにかわいらしい行動であったが、当人としてはよっぽど恥ずかしかったのか、意識的に男から顔を背けていた。
 まるで、年頃の乙女が初恋に目覚めたかのようなその様子にまたしても一同は呆れ返った。

男剣士「まあ、なんだ。あれだ、あれ。男と女隊長は帰ったら今後の話し合いだな」

以下略



701:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 00:23:19.42 ID:ULshItii0
二手に分かれた片方、女槍士、男弓使い、女魔法士と共に男はエルフを捜索していた。すでに、捜索を開始してから数時間が経過しており、日も高く昇り始めていた。
今は四人でそれぞれ担当した部分の捜索を行っており、男の周りには誰もいない。あたりを見渡せば、森の中に連なっている木々の隙間から溢れる木漏れ日が空から射している。

男「ふう……ちょっと、疲れたな。ここで一休みしようかな」

以下略



702:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 00:45:35.38 ID:ULshItii0
男(僕、笑えている。いや、本当は任務に集中しなきゃいけないからこんな気持ちじゃダメなんだけど……。
 でも、笑えているんだ……)

 家族を失ってからというものの笑顔を失くしていた男にとって今いる分隊は新しい居場所だった。
 血のつながりもない、年齢も、性別も違う人々の集まり。けれども、彼にとってこここそが新しい自分の居場所であり、そこにいるみんなが新しい家族とも呼ぶべき存在だった。
以下略



703:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 00:46:36.43 ID:ULshItii0
女隊長『そ、それじゃあお休み男! 見張りよろしくね!』

そして、昨晩の女隊長との一件。思い出すだけで顔が熱くなる男にとって初めての異性との接触。今まで感じたことのない感覚に戸惑い、それでも身体の中から湧き上がる形容し難い衝動を感じた。知識としてはああいったことを男女でするというのは男も知っていた。だが、実際にそれをしてみると知識だけではわからなかったたくさんのこともわかったのだ。
 もっと、もっと、触れ合いたい。彼女のすべてを感じていたい。自然とそんな気持ちが今の彼の中にあった。
 そう、今の男の頭は女隊長のことで一杯だったのだ。
以下略



704:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 00:47:17.28 ID:ULshItii0
男(な、なんだっ!)

 咄嗟にその場にしゃがみこみ、木を背にして身体を隠して周りを警戒する男。隠す気もないむき出しの敵意が周囲に漂っている。暗く、深く、重いそれは、油断しているとすぐにでも相手に自分の気配を探られ、居場所を察知されてしまうほど凶暴なものだった。
 ドッドッドッと心臓が早鐘を鳴らす。呼吸は乱れ、全身の毛穴が開き、冷や汗が溢れ出す。

以下略



705:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 00:48:01.16 ID:ULshItii0
女隊長『……一つ、約束して。絶対に無茶はしないって』

 だが、脳裏には女隊長の言葉が蘇る。無理はするなと、そう忠告された時のことが。悩んだ末、男は決断を下す。

男(だめだ、やり過ごそう。女隊長との約束がある……)
以下略



706:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 00:48:34.79 ID:ULshItii0
男「……」

 先程までの動揺は一瞬にして消え去り、殺意だけが男の脳裏を占めた。女隊長との約束は既に彼方へと消え去り、今の彼は傷のエルフに対する復讐心で一杯だった。

男「見つけたぞ……。父さん、母さん、妹、みんな。今、仇を取る……」
以下略



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