過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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940:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/30(日) 00:07:36.50 ID:HFBgTy1I0
男「マズイ! 逃げろ、みんな!」

 声を張り上げ、一刻も早くこの場からの離脱を命じる男。騎士たちはその言葉を聞き、自分たちの身に何が起ころうとしているのかを即座に察した。
 獲物を見つけた狩人たちはそれまでのいざこざを忘れ、一斉に彼らに向かって駆け始めた。

騎士「チィッ! なんで急に……」

女騎士「わからない。だが、このままここにいたら私たちの命がなくなるってことだけは確かね」

 迫る死神の足音。それを聞かぬようにし、前へ、前へと彼らは走った。ここまで来た道など気にする暇もなく、今はただ一歩でも多く彼らから離れなければと……。
 だが、地の利は敵の側に有り、それを優位に使えば男たちよりも早くこの森の中を動くことなどたやすい。元より彼らは森の民なのだ。たとえ、自分たちの住んでいた森でなくとも、そこでの過ごし方などさして変わりない。それは当然狩りも含まれる。

エルフ兵A「いたぞ、人間のやつらだ!」

エルフ兵B「こんなところまで嗅ぎつけてきやがったか。しつこいやつらめ」

エルフ兵C「しかも見ろ! こいつらこの間俺たちの戦いに割って入って来たやつらだ」

エルフ兵A「こいつらが……。ちくしょう、お前たちさえいなければあいつらも無駄に死なずに済んだのに」

 森の地理を把握し、男たちの前へと先回りしてきた数名のエルフたちが憎悪をぶつけ、彼らを睨みつける。その手に持った剣を構え、魔法を生み出す指を動かす。

男「やるしか……ないか」

 引いたところでなんの意味もない。ならば少しでも可能性のある先に向けて目の前にいる敵を蹴散らすのみ。

男「騎士、女騎士。行け、相手の魔法は僕と女魔法使いがどうにかする」

騎士「おう、信頼してるぜ」

男「ああ。絶対にお前たちに魔法は当てさせない。だから、確実に仕留めてくれ」

 そう言って男は相手に対抗するための魔法を描き出した。そして、そんな彼に続くように女魔法使いも指を動かす。
 そして、騎士と女騎士は男の言葉を信用し、相対する数名のエルフの元へと突っ込んでいった。



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