過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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[saga]
2012/12/31(月) 17:56:31.12 ID:EQvKQYAS0
エルフ隊長「ふん、威勢だけは一人前だな。だが、それだけではこの状況をどうにもできないということがわかっていないようだな。
お前の仲間の一人は倒れ、一人は力尽き、一人は我ら同胞の相手で手一杯。それもいつまでもつかわからない。万策尽きた今、お前の為すことはひとつだけ。このまま無様に我らに命乞いをし、その果てに死ぬことだ」
その様子を彼の周りで見ていたエルフたちは歓喜に満ちあふれた。憎き人間が彼らエルフに敗北しその頭をひれ伏す光景を想像して興奮しているのだろう。
だが、未だ視線の定まらない瞳で騎士はエルフ隊長をジロリと睨みつけ、反抗の意思を顕にした。
騎士「……はっ。だれが、てめえらに屈するかよ……。んなことするくらいなら、とっとと殺された方がマシだ」
エルフ隊長「そうか、ならさっさと死ね」
死の宣告を告げ、持っていた剣を騎士に突き刺そうとするエルフ隊長。だが、それを防ぐため女魔法使いが自身のもつ最大級の魔力を振り絞り、絶大な風の魔法を発動させた。
女魔法使い「だめええええええっ!」
嵐が女魔法使いを中心に生まれる。吹き荒れる暴風は敵味方問わず人々の肌を切り裂き、地を撒き散らし、肉を捻った。自分自身でも抑えのきかない魔法を発動させてしまった女魔法使いはその反動から気を失いその場に倒れた。だが、発動された魔法はその場に残り、まさに今騎士を殺害しようとしているエルフ隊長の元へと飛び込んだ。
エルフ隊長「チッ!」
咄嗟に騎士を持つ手を離し、絶大な威力を持つ魔法を止めようとするエルフ隊長。彼のそばに控えている鋭兵も彼の前に出て、同じ系統の風魔法を使いどうにかこの嵐を止めようとする。
だが、女魔法使いが込めた魔力があまりに大きすぎたのか、対抗するために放った風の魔法はあっけなく嵐の中に呑み込まれ消え去った。為す術を失った鋭兵の末路はその嵐に巻き込まれるしかなかった。
エルフ鋭兵A「隊長、逃げ……」
最後まで言葉を発することなく鋭兵が嵐によってその身体を細切れに裁断される。もう片方の鋭兵も必死の抵抗むなしく肉を捻られ、挽肉のように全身をバラバラにちぎられた。
そんな二人の部下の犠牲もあり、どうにか嵐の進路から回避することができたエルフ隊長。彼はわなわなと肩を震わせ、今まで以上の怒りを顕にした。
エルフ隊長「よくも、よくもやってくれたな人間がァッ!」
木々をなぎ倒し、なお進行する嵐を呆然と見つめる他のエルフたちをよそに単身エルフ隊長はこの被害を生み出した女魔法使いの元に飛び込んだ。
その光景を身動きの取れない騎士は唖然と見つめ、動きが戻ったがエルフ隊長から一歩行動が遅れた女騎士は絶望の表情を浮かべ、そして女魔法使いのすぐ傍でへたりこんでいた男は女魔法使いの盾になるべく二人の間に飛び込んだ。
男(間に合え、間に合えええええええええええええッ!)
世界がゆっくりと流れていく。伸ばす指先、迫り来る敵。速い、遅い、間に合わない。エルフ隊長が持つ剣の先が男の伸ばした手よりも先に倒れ伏す女魔法使いの喉元へと伸びる。
男の視界は真っ暗になり、全身の血の気が一気に引いていく。まるで、走馬灯のように今まで失った人々の明るい笑顔や最後の光景が一瞬で彼の脳裏を流れていく。
男(嫌だ、嫌だ、嫌だ! もう二度となくさないって誓ったんだ。この子を守るって誓ったんだ! 奪われてたまるか。絶対に、絶対に!)
そう思った途端、彼の中で何かが爆発した。
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