20: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:10:35.34 ID:nlsr789Z0
「とにかく、俺の激情が少年に作用したとしか考えられなィ。
それにしても……怒りとはこれほどまでに疲れるものだったか?」
感情の起伏が乏しいのではなく、理性で事象を処理する存在。
そしてずっとそうであった"蜃気楼"は、感情に身を任せたことがない。
「……成程、馬鹿げたことだが認めなくてはな。
感情教育と張り切ってィた俺も、少年とは違う形で感情を持ってィなかった」
理性で感情を押し潰すことすらしてこなかった"蜃気楼"は、
つまるところ昂ったことが一度もない。
少年ほどではないにしろ、"蜃気楼"もまた感情に背を向けていた。
在るから在るのではない。認識して、知覚して、感動するから在るのだ。
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