過去ログ - 「俺は愛を餌に生きてィる」
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24: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:12:44.40 ID:nlsr789Z0
「なんだかんだで三ヶ月……俺は初めて人と三ヶ月も過ごした。
 少しは……ほんの少しは……君と解り合えたと期待してィた」

輪郭のないぼやけた美の頬に一筋の涙が伝う。
そうか、これが涙というものかと、人型ならではの感情の発露に深く沈み込んだ。
以下略



25: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:13:34.75 ID:nlsr789Z0
少年「……」

胸に激しい渦巻きを得てから二週間が経過した。
少年はいままでに増してぼうっと過ごすことが多くなった。

以下略



26: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:14:00.93 ID:nlsr789Z0
少年「……」

いままでと同様掃除を引き受ける。少年はそのつもりだった。
しかし、なぜだろう。足が小刻みに揺れていて、受諾することが容易じゃない。

以下略



27: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:14:41.03 ID:nlsr789Z0
少年「うるさ……よおま……」

男子「ああ?」

少年「うるさィんだよお前はッ!」
以下略



28: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:15:35.36 ID:nlsr789Z0
少年「ううぅ……ああああああああああああ!」

叫びながら殴りかかる姿は男子生徒に狂気をちらつかせた。
いつもは温厚な、臆病者が本気で怒るというイレギュラーに体が強張る。

以下略



29: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:16:01.86 ID:nlsr789Z0
自分の前で歯を鳴らして謝る男子生徒を見た時、少年はふと我に返った。

少年「僕は……なにを……」

辺りを見回せば呆気に取られたクラスメイトの顔が伺える。
以下略



30: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:16:32.30 ID:nlsr789Z0
少年「僕が、あんな、あんなことをするはずが……」

否定したくても拳の痛みが人を殴った衝撃を鮮明にする。
"蜃気楼"の所為にしたくても答えはなく、途方に暮れた。

以下略



31: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:17:07.43 ID:nlsr789Z0
少年「い、いままでどこにいたんだよ!」

「どこにって俺はずっとお前の心の中にィるに決まってるだろう?
 あの時からずっと寝てィたけれどな」

以下略



32: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:18:29.89 ID:nlsr789Z0
「怒って、泣ィて、苦しんで、悲しんで、楽しんで、喜んで、笑えばィィ。
 少年、なにも怯えることはなィ。それが人間ってものだ」

少年「でも、僕は……こんな風には……」

以下略



33: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:18:58.47 ID:nlsr789Z0
眉尻を下げた少年は、無理矢理空を仰いでみた。
爽快な空を眺める気分ではなかったが、強制的にそれをしてみた。

伸びた雲が微笑ましくて頬を緩ませた。
太陽の光が眩しくて目を閉じた。
以下略



34: ◆QkRJTXcpFI[saga]
2012/11/30(金) 12:20:38.34 ID:nlsr789Z0

っと、ここまでで半分。
区切りがいいので前編としとこう。

んで寝ます。あかんです。もう眠いです。これ書いてたら寝る時間八時間は逃した。
以下略



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