860:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/07(日) 03:29:20.56 ID:1eH1n7KF0
魔獣「だって、呪いから解放されたんだもん」
呪いからの解放……その言葉を聞いたまどかの体が僅かに動いた。
魔獣「まさか、自分じゃ気付いてない……なんて言わないよね」
魔獣「何の為に暁美ほむらは同じ時間を繰り返してきたのか、あなたが一番知っているでしょ?」
まどか「……」
無言。
魔獣はやれやれといった感じで、目を閉じ首を横に振る。
そしてなおも沈黙を守るまどかに対し、ゆっくりと語り始める。
魔獣「彼女は願い、魔法少女となった。あなたを救う為に……」
魔獣「でも、繰り返していくうちにあなたを何度も死なせてしまった自責の念は積み重なって、そして望む理想と得られる現実の差が剥離していった」
魔獣「少しずつ、少しずつ……ね」
まどか「……」
魔獣「連綿と続く時間の中で、彼女は常に悩み苦しんでた」
魔獣「……あなたを最強の魔女から守ったその後も」
ズキリとまどかの胸の奥が痛む。
魔獣「その中で彼女は求めてしまった。望んでしまった」
まどか「……」
唇をきゅ、と強く結ぶ。
暁美ほむらが望んだもの
それは、きっと―――。
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