過去ログ - ほむら「願いの果て」
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880:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/16(火) 01:11:30.16 ID:gjzpH+ig0
 
 
ほむら(あ……)


背中に回されたまどかの腕は、決して離しはしないとでもいうように
苦しいくらいにしっかりと、ほむらを自身の胸へと押し付ける。


まどか「ごめんなさい……っ……ごめんなさい、ほむらちゃん……」


嗚咽を押し殺した途切れ途切れのまどかの声が、体の奥で反響する。


ほむら(まどか……)


今すぐにでも貴女を抱きしめ返したい―――。

まどかの背中越しに見えるほむらの手が、その意思に従って内側へ動いていく。


ほむら(―――ダメ……!)


その思いをぐっと抑える。


ほむら(それをしてしまったらきっと……)


前に進めなくなってしまう。
諦められなくなってしまう。

ほむらは歯を食いしばり、空いた両の掌に虚空をつかませる。

それからほどいた手をまどかの肩にそっと置き、ゆっくりと己の体から引き離す。
 


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