931:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2013/11/17(日) 14:16:12.49 ID:RM9HTYuF0
それでも痛い胸を押さえ息苦しい息を整えて、まどかはなんとかほむらの真意を探ろうとする。
まどか「ねぇ……わたしを裏切るって……」
まどか「さっき言ってた魔女……ってなんの……ことなの……?」
ほむら「……」
ほむらの代わりに連続した着水音が答える。
魔獣「言いたくないってさ」
まどかの背後でくふふ、と笑うと、魔獣は身を乗り出し意地の悪い笑みでほむらの顔を覗き込む。
魔獣「まどかにだけは嫌われたくないものね?」
ほむら「……」
ほむらの前髪がうつむき、その表情に影を落とす。
魔獣「やっぱりそういうことか。さっきは強がったふりなんかしちゃって」
ほむら「……」
魔獣「ほんと悲しい生き物だよね、人間は」
魔獣「誰も彼もが耳当たりの良い優しい言葉を並べて、いつだって綺麗な建前で自分を正当化して」
魔獣「でもその実、胸の内には醜悪な本音と欲望が常に渦巻いている」
魔獣「ねぇ、その言葉は誰のため? その渇望は誰のもの?」
まどか「……」
魔獣「ふふっ、暁美ほむら、結局あなたもその中の一人」
魔獣は目を細めると、くるりとターンしほむらに背を向ける。
髪が遅れて回転を終える。
魔獣「嫉妬、侮蔑、妬み。そしてそこから生まれ出る呪い……」
魔獣「ほんと、どうしようもない世界。数多の魔獣がのさばるほどにね」
ほむら「……」
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